安かった10数年前の上海の物価

上海の物価は申し訳ないほど安かった

初めて上海に行ったのが2009年の10月。

当時の中国の物価はめちゃくちゃ安かった。

正直言って「申し訳ないほど安い」
というのが本音だった。

中国どころか、世界でも有数の巨大な都市にもかかわらず、
驚くほど物価がやすく、今ではもうなくなったが、

当時はまだ街のいたるところに屋台が出ており、
ラーメン一杯が6元で、
当時のレートで70円でお釣りが来るほどだった。

その屋台がある場所は地下鉄の駅の入り口におり、
そこに屋台や物売りがひしめいている状態だった。

ずっと仕事が忙しく、15年ぶりの海外旅行でもあり、
今から考えると驚く話だが、3泊4日の短い日程でも、
2日目の夜には「もう足が痛くて歩けないから、
1日繰り上げて、明日帰ろうかな」と思ったほどだった。

それでも風呂に入って、翌朝目覚めてみると、
足の痛みも取れ、3日も朝から上海の街を歩きまわった。

北京オリンピック(2008年)と上海万博(2010年)の間の年だった。

町全体が工事中と言うような感じで、その熱気は凄まじいものだった。

2009年10月の上海

まだ車よりもバイクが多く、
「この国には道路交通法はないのだな」
と思うほど、

車もバイクも歩行者もぐしゃぐしゃ状態だった。

道路を渡るのは命がけ(本当に)で、
恥ずかしい話だが、
地元のおじいさんやおばあさんの影に隠れながら道路を渡ったものだった。

まだ当時は監視カメラの数も少なく、
少なくとも道路の上は無法地帯と言っても良いほどだった。

ベトナムのホーチミンは10年前の上海

その10年後の2019年頃にベトナムのホーチミンへ行った時に、
思わず「10年前の上海だ」と写真を撮りまくったものだった。

あれから、ちょうど10年目になる。

2019年10月に上海に行ったのだが、物価はびっくりするほど高くなり、
「日本で稼いで、海外で使う」と言う対象からは外れてしまった。

現地のインフレと元高円安の影響で、
感覚的には当時の2〜3倍と言う印象だ。

ようやく最近になって日本でもインフレが始まり、
物価高が進んでいるが、
ずっとデフレが続いてきたので「毎年物価が上がる」と言う感覚がない。

東南アジアはインフレも物価高も当たり前

しかし、中国や東南アジアではインフレや物価高は当たり前で、
4~5%のインフレが10年続けば、
物価は単純計算でも5割増位に値上がりしてしまう。

例えば、当時は、ラーメン1杯6元で食べれたのだが、
残念ながら今はどんなに安い店でも14〜5元はするし、
今のレートだと300円位になってしまう。

もちろん、日本よりは少しは安いが、
当時の1杯70円から見ると4倍以上の値上がりと言うことになる。