セミリタイア計画は手順を間違えたら即アウト

セミリタイア生活に入るためには、どのような手順で計画を立てるかが重要だ。

思い立ってすぐ出来るわけではないが、出来るだけ遠回りをしないためにも、
きちんと手順を考えて、優先順位をつけることが鍵になる。

ガラリと生活を変えるのは簡単ではない

誰でも、人間関係や時間の制約から解放された理想のセミリタイアライフのイメージがあると思うが、
本当にそれが実現出来るかどうかを考えてみる必要がある。

どんな人にでも、それぞれの条件や制約があるので、絵に描いたような自由な生活を実現するのは簡単ではない。

そのためには、ゆっくりと時間をかけて、
自分の目指すライフスタイルを実現していくことになるが、

ありがたいことに人生は長いので、
手順や優先順位さえ間違えなければ確実に実現することが出来る。

1番大切な事は、

「ある日を境に、ガラリと生活を変えるのは簡単ではない」

ということを前提に計画を立てることだ。

セミリタイア生活に適応出来るかどうか

定年退職でも、あるいは自分で決めた退職時期でも良いけれども、
その日を境に環境はがらりと変わるが、
自分がそれに適応出来るかどうか、
周りがそれを許してくれるかどうかは別物だ。

一番大切なお金の問題にせよ、自分が満喫しようと思っていたライフスタイルにせよ、
計画通りには進まないと考えた方が絶対に無難だと思う。

何回も試行錯誤を繰り返しながら、自分の性格や色々な条件に合ったライフスタイルを探していかなければならないので、
行動を起こすのは早ければ早いほど良い。

どれ位の生活なら、自分は満足出来るか

殆どの人は「セミリタイアのためにはいくら必要か?」と考えるのだが、

その前提として、

「自分は、どれ位の生活なら満足出来るか」

を考えることが、優先順位の1番目だと思う。

そのためには、あらゆるものが割高の日本だけをベースに考えるのではなく、

生活コストが半分以下、場合によっては3分の1以下の国々での生活も選択肢として排除すべきではないと思う。

バンコクでの生活:二食分で300円

その上で、日本国内での生活が最も自分に相応しいと思えば、あえて海外に出る必要などは全くない。

自分が満足出来る生活コストがイメージできたら、次に考える事は

「その収入をどうやって確保するか?」

ということになるが、これは極めて難しい問題になる。

難しいのは収入の確保が難しいのではなく、
必要な生活コストや収入を10年先、20年先まで正確に見通すことが難しいという意味だ。

平成の30年間は物価も上がらず、
日本円の価値も安定していたから、

「その時点での収支の見込みや生活コストの見積もりが、将来にわたっても続く」

と考える人が多かったが、その状況は令和になってガラリと変わった。

インフレで計画通りに進むハズがない

インフレや円安、日本の財政状況などを考えると、今の計画が、10年先どころか5年先でも通用するかどうかは確実ではない。

あまりにも不確定要素が大きいので、十分な安全策を取った緻密な将来計画を考えれば考えるほど行動できなくなるし、

かと言ってアバウトな計画に自分の人生をかけるのもリスクが大きすぎる。

そう考えると、優先順位の2番目は「稼ぐ力を見極める」ということになるのだと思う。

こう言われてしまうと、フリーランスの人や副業収入のある人は、
「どうやって、今の収入を増やすか?」と考えれば良いが、
会社勤めで副業経験のない人は戸惑ってしまうと思う。

不動産投資を考えている人も多いと思うが、ネットで拡散している不動産投資戦略の殆どは低金利が続くことを前提にしている。

ある程度の自己資金を用意するとか、全期間固定金利のローンを組んでもリスクは消えない。

確実に収益を上げられる物件なら良いかもしれないが、変動金利の借り入れで、
なおかつ「値上がり・転売」を考えている場合は、かなりリスクが大きいことも考えなければいけない。

AI革命の恩恵:自力で稼ぐ力を獲得する

一方では、AI革命の恩恵により、誰でもコンサルタントやアナリストになれる時代が来たのだから、

「どうすれば自力で稼ぐ力を獲得出来るか」

と考えたほうが合理的だと思う。

いま会社勤めを続けるか独立するかを考えている人は、「千載一隅のチャンスが訪れた」とプラス思考で考えても良いのではないかと思う。