タイの生活費は昔と今では大違い
今でもネットで「タイ+生活費」「バンコク+いくらで暮らせる?」で検索すると、「5万円で楽々と暮らせる」「物価は3分の1」というような情報が出てくることがある。
これは5年位前の話で、その頃なら1バーツ3.3円程度だったし、物価も今よりは安かったので、これ位でも生活することができた。
コロナ前の2018年頃から比べると5年後の2023年では、控えめに見て15%程度は物価が上がったと思う。
バンコク生活の現実
ここに円安が加わったので、
バンコク市内で1ヵ月5万円で生活するのは
絶対に無理と考えた方が良い。
単純に計算してみると、当時の5万円は15000バーツ強となり、そこから15%の物価上昇を考えると、現在では17,500バーツ程度になる。
この金額を2023年の為替レート1 バーツ 4.2円で考えると73000円となる。
1ヵ月75,000円あれば、
遊んだり騒いだりは難しいかもしれないが、
普通の生活なら問題なく送ることができる。
タイと日本の初任給比較
何故かと言えば、タイの大卒初任給は約2万バーツ(84,000円)で、この金額は「普通の一人暮らしができる」金額だからだ。
日本の大卒初任給は22万円なので、
この金額であれば東京で普通の一人暮らしが可能となる。(奨学金の返済はないと考える)
だからバンコクの73000円(17500バーツ)は、
感覚的には日本で19万円という感覚だ。
この金額であれば、
遊んだり騒いだりはできないが、
アパートを借りて普通の生活ができる。
コンビニでの物価比較
こういった物価水準を考える上で、大卒初任給は非常に便利な数字だが、もっと身近な数字で役に立つのは、水、ビール、スナック類、お弁当などのコンビニで売っている商品だ。
日本と同じように、バンコクやホーチミンでも、コンビニは屋台に比べると少し割高だが、物価水準を考える上では非常に便利だ。
お酒を飲まない人は感覚的にわからないかもしれないが、例えば350ミリリットルの缶ビールの値段を比べてみよう。
バンコクのコンビニでは39 バーツ (160円)で、日本では250円前後になるので、
日本の6~7割となり、
少し割高ということになる。
食費と住居費のバランス
その反面、コンビニや地下鉄の駅の売店で売っているお弁当は60バーツ(250円)程度で、
同じようなお弁当を日本のコンビニで買うと大体600円位の感覚なので、この場合は約4割程度になる。
その他、東南アジアでは日本のように水道水を飲むことができないので、毎日ミネラルウォーターを購入する。
500ミリリットル1本で30円位で、1日2リットル使うとすれば4本で120円ほどになる。
水と生活必需品の価格
しかし、アパートやコンドミニアムに暮らす場合は4リットル入りで160円位の割安なものを買うことが多いので、この場合は1日80円位の計算になるので、1ヵ月にすると2500円ほどになる。
スナック類や果物は安いものがたくさんある。日本で買えるようなものはかなり割高になるが、現地生産でセブンイレブンのブランドが付いているようなものであれば、
大体日本の3分の1位の感覚だ。
節約生活の落とし穴
結局のところ、食費は節約しようと思えば、いろいろな方法があるが、住居費が1番のネックとなる。
気持ちよく過ごせる住環境で無理をすると、
何のためにローコストライフを送っているのか分からなくなるので、節約は絶対にしない方が良い。