セミリタイア生活と自己管理の重要性

時々、後輩からLINEやメッセンジャーで、
「伊島先輩のように、海外でのんびりとセミリタイア生活を送るのが夢です」というような連絡をもらうことがある。

それはそれで嬉しいし、確かにフルタイムで会社勤めをしている場合に比べれば、
ある意味「理想の生活」を送っているかもしれない。

海外セミリタイア生活の現実

だからといって「自由気ままで遊び放題」ということではない。

生涯現役を続けるためには体調管理やメンタルを整えるのも仕事の1つのようなもので、
クライアント対応やシステム保守などの業務以外にも、自己管理が大きな仕事になっている

2010年から始めた日本と海外の往復生活は、
2013年頃から軌道に乗り始め、
コロナ前には概ねスタイルが完成したと言ってよかった。

体調とメンタルの自己管理

しかしコロナで状況が大きく変わり、
2020年からの3年間で、
それまでの毎月往復する生活から、
3ヶ月に1渡航に切り替え、
1ヵ月半を海外で残りの1ヵ月半を国内で生活するようにしている。

時間の自由や人間関係からの解放は、
ほぼ達成できたので、
たしかに自由で気ままかもしれない

ただ体調やメンタルの管理からは絶対に逃れることができず、1日の半分はそういった部分の勉強や試行錯誤に費やしている

コロナ禍と生活リズムの変化

ここ数年でハマっているのは
二十四節気の研究だ

中国に古来から伝わる自然のサイクルを表すもので、1年を二十四の時期に分け、
それぞれの時期に応じた生活をすることで、
自然と体調やメンタルが整うというものだ。

例えば3月下旬の春分の頃には、
季節も良くなってくるので、
何か新しいことを始めたり、
冬の間になまった体を動かし始めるのに良い時期だ。

その半年後の9月下旬の秋分の頃には、
そろそろ冬も近いので体を休め、
また1年の反省や見直しをするなど、
いろいろな気づきや発見がある

二十四節気と季節ごとの健康管理

時間や場所の制約から解放されると、
毎日の生活が本当に楽になる

しかし、その自由さが逆にリズムを失い、
体調不良を起こすこともある。

若い頃には馬鹿にしていた
「冬至の頃にはユズ湯に浸かって温まる」
みたいな習慣が、50代になると
「これも、なかなか良い習慣だ」
というように思えてくる。

体も心も、疲れたという気持ちがなくても、
必ず疲労やストレスは蓄積されているので、
それを癒す方法を意図的に考えなければならない。

若い頃のように酒でウサを晴らすとか、
大騒ぎをして気分転換をするという事はできなくなるので、40代半ばを過ぎたらこういった昔からの健康法を学ぶ必要があると思う。

この二十四節気の考えは季節ごとの過ごし方だけではなく、その季節ごとに「体を冷やす、食べ物を取る」とか「体を温める食べ物を取る」など色々なアドバイスを与えてくれる

若い人にとっては「古臭い」と感じるかもしれないが、日本人である限り、ある年齢になれば必ず二十四節気のリズムを感じる時が来る

若いうちから気にする必要はないが、
少し疲れを感じたり、
何か壁にぶつかったときには、
「今は24節気で言えば何の季節だろう」
と考えてみるのも良いかもしれない。