海外移住者の選ぶ最適気候:北国育ちが見つけた答え

海外移住や長期滞在で苦労するのは、なんといっても食べ物と気候だ。

大都市の場合はお金の事さえ気にしなければ、毎日でも日本と同じ和食を食べることができるが、
かなりの出費になることを覚悟しなければならない。

食事は金で買えるが、気候は買えない

ただ、気候だけはお金があってもどうすることもできない。

寒い地域であれ暑い地域であれ、
あまり外出をせずにエアコンを効かせて部屋の中で過ごすという手もあるが、
運動やウォーキング・ランニングのことを考えると、あまり現実的ではない。

私の海外での健康管理は、
天気が悪い時はコンドミニアムのフィットネスジムで自転車を漕いだりしているが、
基本的には公園でのウォーキングがベースだ。

私の大好きなバンコクのベンジャキティ森林公園。向こう側はバンコクOneという、建設中の高層ビル群。

ただでさえリモートワーカーは運動不足になりがちなので、できるだけ外に出て、
散歩をしたりランニングをしたりすることを心がけている。

季節ごとに居住地を変える

ただ東南アジアの場合は、クールシーズンを除けば、雨が降っていない時でも湿度が高いので、
日本の春や秋のような爽快感を得るのは難しい。

そう考えると、季節ごとに居住地を変えるというのが最も合理的でぜいたくなライフスタイルかもしれない。

私は仙台生まれの仙台育ちなので、冬の厳しさは充分知っている。

セミリタイア生活に入るまでは「冬は寒いもの」と単純に受け入れていたので、
特に辛いと思った事はない。

ところが10年前から東南アジアで暮らすようになると、考え方が大きく変わってしまった。

過去の自分を否定するようなのだが、

「寒い所に住む意味がない」

と思うようになった。

寒い所に住む意味がない

お隣の山形県の酒田市と新潟市にも住んだことがあるが、仙台とは違って日本海側の冬はさらにひどい。

住んでいる人には申し訳ないのだが、日本海の冬の厳しさは半端なものではない。

地元の人たちは「いい所だよ」、「海の幸も山の幸も豊富だ」というが、

戦後80年を経て、結果的には若者が流出し、
都市部だけが栄えているわけだから、
国民投票の結果と受け止めるべきだろう。

ところが、4月5月とか10月11月になると、仙台でも、新潟でも劇的に住みやすくなる。

道路も公園もガラガラだし、何をするにしてもごみごみしていないので気持ちが良い。

この時期の東南アジアは、4月5月には最高気温が40度を超えるし、10月はまだ雨季が終わっていない。

そう考えると、春秋は日本で過ごし、冬場は東南アジアで過ごすのがベストの選択になる。

7月8月は日本よりも東南アジア

問題は6月から9月までの期間になるのだが、
どうも最近の気候を見ていると、
7月8月は日本よりも東南アジアの方が過ごしやすい。

実際にバンコクやホーチミンの方が、
東京よりも気温が低いこともよくある。

これとは別に、東南アジアは社会全体が「暑さのプロ」のようなもので、
建物にしても、服装にしても、食べ物にしても、
暑さや湿度への対応は日本よりも優れていると思う。

私の日本での仕事も、少しずつ特定の季節に縛られないように軌道修正をしているので、
時間の自由は以前よりも高くなっている。

だから当面の目標は、
日本も東南アジアも過ごしにくい季節に、
どこを生活の拠点にするかを探ることだ。

いま考えている候補は、ロシアのウラジオストクと中国の雲南省、そしてラオスの高原地帯だ。

雲南省以外はまだ行ったことがないので、
コロナも終わったことだし、
できるだけ早いうちに挑戦してみたいと思っている。