上級国民が作る騙しの構図

誰がどう考えても税金面や自由度の面でフリーランスや自営業の方が有利にもかかわらず、

多くの人が会社勤めを続けるのは、

「そうせざるを得ない、目に見えない力」

に縛られている可能性がある。

上級国民のために作られた国・日本

日本という国は上級国民のために出来ている。

上級国民に都合の悪い事は制約を課して、
都合の良い事だけが許されているのだと思う。

例えば都内中心部の不動産だけが値上がりするのはなぜだろうと考えると納得がいく。

都心の土地は値上がりを続ける

土地や不動産の値段というのは、
それを欲しい人がいるかどうかの需要と供給で決まるわけだから、

多くの人が欲しいと思うようになる仕組みができているのだ。

決してオカルトのような話ではない。

いちどその仕組みができてしまえば、

欲しい人が大勢いるから土地が値上がりして、
値上がりするから、土地を欲しがる人が増える

という循環が続いて、

永遠に上級国民の資産が増えていくのだ。

マイホーム幻想は上級国民の資産を増やすだけ

マイホーム購入は有利という幻想を振りまき、
そのために住宅ローンを背負わせ、

労働の対価に見合わない低賃金を「安定した収入」と詐称しているに過ぎないのだ。

確かにフリーランスや自営業者の収入は安定していないかもしれないが、
トータルでは労働の対価に見合う収入を得ることができる。

しかし住宅ローン審査を見てもわかるように、
基本的にはサラリーマン優先の仕組みができている。

なぜならば、そうやって一生涯の苦行に耐える人間がいなければ上級国民のビジネスモデルが崩れるからだ。

そういった制約の仕組みを信じ切っている
会社の上司や同僚からの圧力も大きい。

独立しようとする者に対して嘲笑を浴びせ、

「世の中は、それほど甘くないと思いますよ」
などとホザいている。

そういった人間でも独立や起業を考えたことがあるかもしれないが、
結局は踏み切ることができなかったのだ。

下級国民を縛り続ける仕組み

私は会社勤めは長くはなかったが、
自営業者になってからも、

同業者団体の圧力や干渉には散々イヤな思いをしてきた。

上級国民たちは、会社という「抜けることのできないしがらみ」の仕組みを作り、
さらに、それを業界団体という外枠で二重三重に補強しているのだ。

だから私のように枠からはみ出ようとした人間に対しては

「礼儀知らずだ」「業界の秩序を守らない」

などの罵声をイヤというほど浴びせられる。

日本は分断や貧富の差を隠すのが上手いので、

多くの国民が「自分は中流」「我慢していれば幸せになれる」という意識を持っているが、
現実はそう甘くはない。

東南アジアの中でもタイは貧富の差が大きく、想像できないような大金持ちがいる反面、
想像できないような貧困層もいる。

タイではそれを隠そうとしていないだけで、
その構図は日本も同じだ。

ただ、そんな「騙しの構図」も、もうすぐ化けの皮が剥がれるだろう。

これまでの日本は過去の蓄積があったので、
貧困層に対しても配分(おこぼれ)があった。

しかし、人口減少による国力の低下や
日銀の異次元緩和による円安・インフレで、

「上級国民の生活が不安定になる事態」

が目の前に来ている。

その時は間違いなく下級国民が犠牲にされる。

海外生活を始める前から、この構図には薄々と気づいてはいたが、

外から日本を見るようになって、
改めて確信を深めるようになった。