氷河期世代は諦めてはダメ・学び直しとAIの時代

地元で氷河期世代の後輩と話すことがある。

氷河期は1970年から80年頃に生まれたを指すので、仮に75年生まれの後輩としよう。

氷河期世代の就職活動

彼はGMARCHの一つである有名大学に一浪で合格し、1998年に卒業した。

この年の秋には長銀や日債銀が破綻し、
前年には山一証券や拓銀が破綻している。

バブル崩壊後の日本経済が最も悲惨な時に大学を卒業を迎えたため、残念ながら就職活動は全敗だった。

卒業後、半年ほどは職につかず、いろいろ悩んだ末に、従業員が50人ほどの教材販売の小さな会社に就職した。

学生時代から目指していた商社やゼネコンなどの上場企業とは桁違いに小さな会社だったが、
持ち前の行動力と勉強熱心さが買われ、
入社8年目の2006年には6~7人の部下を率いる営業チームのリーダーとなった。

営業成績は「そこそこ」ということだったが、それなりの仕事の面白さや達成感なども得ることができ、
「自分なりに充実していた期間」
だったらしい。

リーマンショックとその影響

ところが翌年のサブプライムショックと、
それに続くリーマンショックで、
会社はあっけなく倒産してしまった。

彼が33歳の時だった。

私の人生哲学では

28歳から35歳までの7年間が、
人生で最も楽しく最も学びの多い時期

と考えている。

25〜6歳までは、誰でも「まだ自分は若者」という意識があり、生活の基本は仕事よりも遊びが中心になる。

しかし、27~8歳を過ぎる頃からは
「遊んでばかりはいられない」
と考えるようになり、
仕事でも責任を持たされたりする。

それまでの見習い期間からようやく一人前となり、仕事でも生活でも、あらゆることが勉強になり、人間としてどんどん成長していく時期だ。

学びの多い時期と新しい学び直しの時代

だから28歳から35歳までの7年間をどのような環境で過ごせるかによって、
その人の人的資本が大きく左右されると思う。

大手企業や霞ヶ関でエリートコースに乗った人間は、この時期に海外留学にでたり、地方の税務署や出先機関のトップを務めるのが習わしとなっている。

逆に、この時期に「生活がままならない」という状態に追い込まれてしまうと、学びや成長どころの話ではなくなる。

背に腹は変えられず、
悪い道に方向がそれる人も出てくるし、
自暴自棄となって生活が乱れる人も出てくる。

幸い私の後輩は、
この時期にハローワークなどの学び直しで得たスキルと人脈でネット系ビジネスを立ち上げ、

「なんとか食べるには困らない」
「時々、仲間がお金を借りに来る」

だけの収入を得ている。

ただ、私のこの考え方は既に古いものとなり、今では「最も学びの多い時期」が劇的に拡大した。

中高年になってからでもネットで大学に入り直す人もいるし、海外留学にチャレンジする人もいる。

世界中どこにいても、誰でもがあらゆるスキルや知識を学ぶことができる、
とてつもなく豊かな時代が訪れたのだ。

早く学び、早くマネタイズする重要性

そうであれば、早く学び早くマネタイズした者の勝ちだ。

学ぶための必要条件は「ネットが使える」というだけなので、年齢も経験も関係ない。

趣味や教養のための勉強ならばいざ知らず、
それを人的資本の充実、すなわち稼ぐ力にまで高めるには1ヵ月や2ヶ月では足りない。

私がこのブログで勧めているいくつかのビジネスモデルも、
最低半年から1年の学習期間は必要だと思う。

逆に考えれば、
わずか半年から1年学べば、
一生もののスキルを身に付ける
ことができる。

必要なのは時間だけなので、会社勤めであれフリーランスであれ、時間を作って出来るだけ早く学び直しを始めた方が良い。

会社勤めで時間の制約が多いのなら、
思い切って「自宅留学」という形で勉強を始めても良いと思う。

私が推奨している「1ヵ月10万円海外留学」にチャレンジしてみるのも良いと思う。