2021年の初め頃、いくつかの事件がきっかけで「アジア人差別」という言葉が急にネットで広がり始めた。
欧米人のアジア人差別は昔からあり、中国人や韓国人、日本人もみんな差別を受けている。
アジア人差別の広がりと背景
Googleトレンドで調べると、2021年の2月頃から急激に広がったように見える。
この頃は、すでにコロナも蔓延していたので、「中国人がコロナを持ち込んだ」というような話でもなさそうだ。
ネットで調べてみると、いろいろな原因が考えられるようで、
一番もっともらしい理由は、「トランプ大統領支持者による、落選へのウサ晴らし」というものだ。
選挙に負けた鬱憤で差別されたのではたまらないが、これは歴史的なものなので、
今更「差別を許してはならない」などと叫んでも、簡単になくなるものではない。
どんなに頑張っても私たちが欧米人になれるわけではないし、差別したい奴には差別させておけば良い。
日本人の高い評価と東南アジアでの人気
こういった背景もあり、同じアジア人同士である私たち日本人にとっては、東南アジアは居心地の良いところだ。
さらに良いことには、地元では案外と日本人は人気があるのだ。
今でこそ日本経済のパワーは衰えたが、
1970年代から東南アジアを席巻した自動車や家電、オーディオ製品などの日本ブランドの高級イメージとともに、
東南アジアでの日本人の立ち位置は相当に高いものだった。
単にお金持ちということではなく、
礼儀正しさや仕事の正確さなども高い評価
を得ていたらしい。
夜の世界と日本人の特別待遇
夜の世界でも日本人は上客であり、バンコクのタニヤ通りには、日本人向けの居酒屋やカラオケバーがずらっと並んでおり、
女の子たちの呼び込みを避けながら、この通りを歩くのは一苦労だ。
何しろ日本の1万円が3万円の価値があるわけだから、接待費が使える社用族は超VIP待遇となる。
そうやって、チヤホヤされていると、つい道を踏み外してしまう人もたくさんいるし、
「この娘は本当に自分に惚れているんじゃないか」と勘違いしてしまうオジサンたちも数え切れない位いる。
ただ、中には「本当に惚れられる」ケースも少なからずある。
その背景はファザーコンプレックスだ。
ファザコンと日本人の「パパ」
タイ人男性の平均寿命は72歳程度で、日本よりずっと若い。
正確なデータがあるわけではないが、私の経験からすると、
夜の街で活躍する女の子たちのお父さんは、お酒の飲み方も、ギャンブルや食生活も、あまり健康的ではないと思う。
さらに悪いことに、交通事故での死亡者数が日本の7倍にも上り、その大半が飲酒運転がらみと言われている。
人口の比率から言えば日本の15倍近い計算になるので、早死にするお父さんたちの数は、日本よりもかなり多いだろう。
そういった背景があり、お父さんを早くなくした若い女の子たちがたくさんいて、
お金だけではなく「パパ」として頼られる日本人がたくさんいるのだ。
夜世界での日本人の態度には悪い部分もたくさんあるが、礼儀正しいし、節度をわきまえている人も多いと思う。
そういった部分に、本気で惹かれる女の子がたくさんいるのもよく理解できる。