海外生活の難題:病院・健康保険・英語力

海外生活で少し体調を崩した時には、
それなりの不安を感じることがある。

日本語が通じるクリニックは安心だが

私が拠点にしているバンコクやホーチミンは、
基本的には日本語が通じるクリニックがいくつもあるのだが、

短期の通院や投薬ですむ病気ならいいが、

日本のように社会保険制度が整っているわけではないので、

「入院や長期療養が必要な病気になったら」

と思うと、不安にならない方がおかしい。

病気そのものの不安もさることながら、
費用の問題も頭が痛い。

日本の健康保険ならかかった費用は帰国後に保険請求できる

海外で居住できるビザを取得している場合と、観光で滞在している場合では加入する任意保険の種類も異なってくる。

日本の健康保険に加入していれば、
基本的には海外でかかった費用の大部分は、
日本に帰ってから保険請求ができる。

全国健康保険協会のホームページより引用

だから、海外ではどんな小さな病気でも、
必ずクリニックに「診断書を書いてほしい」と頼む事は大切なことで、

そこで多少の費用がかかっても、あとからの手間を考えると、
きちんと診断書を書いてもらった方が良い。

クレジットカードで入っている保険で入院保障が出たりするので、
場合によっては「ケガ太り」「入院太り」などのケースもあるが、
やはり入院となるような病気は怖いものだ。

楽観的か悲観的でライフスタイルも変わる

このあたりは、本人の健康状態だけではなく、
考え方が楽観的か悲観的かにもよると思う。

そそれによって、海外でのライフスタイルは、

移住か、長期滞在か、繰り返し滞在か、

など、色々なライフスタイルが考えられる。

健康管理では語学レベルも関係してくる。

病院で自分の症状を伝えるとか、
入院の手続きや注意事項などを理解したり、
リクエストを伝えるなどはかなりのレベルが要求されるのだと思う。

ちなみに私は全くタイ語ができない。
(°▽°)

日本のお医者さんや歯医者さんは、
あまり英語が得意な先生は多くないが、

東南アジアの医師・歯科医師は、
基本的には現地のエリートなので、
ほとんどの先生方が英語を話す。

だから現地で知り合った欧米人からは、

「〇〇病院は安い」とか「〇〇病院の方が設備が整っている」などの話を聞くが、

日本人の場合は、日本人向け病院やクリニックを選ぶ方が無難だと思う。

日常会話程度の英語では、病院英語は簡単ではない

日常会話以上の英語ができたとしても、
入院が絡むような病気や怪我の場合は、
なかなか簡単ではないと思う。

もっとも、現地に親しい交際相手がいたりする場合はこの限りではないと思う。

独身者の場合は、日本人とタイ人やベトナム人の相性は男子でも女子でも悪くはないので、

現地で交際相手ができて、
そのまま移住や長期滞在に移行する人も多い。

この場合なら、医療問題は相当に軽減することになる。

まぁ、若いうちはここまで考える必要はないと思うけれども、
50代後半位から海外生活を考える場合は、

まず最初に考えなければいけないのは健康管理の問題だと思う。

ネットで検索してみると、海外移住のメリットとして

「社会保険料や年金の負担がなくなる」

ことを挙げている人もいるが、私は少し不安が残る。

この2つは、運悪く海外生活で人生が破綻しかけた場合のセーフティーネットだと思う。

一方では、10年以上も海外生活を続けてきて、
つくづく思う事は、
ネットの進化で日常生活の殆どの部分が、
どんどん便利になっていくということだ。

ホテルの予約やコンドミニアム探し、
飛行機の予約、タクシーの予約など、

あらゆることがスマホ一つで出来る。

唯一ネットで便利になっていないのが、病院とか健康管理の部分だったのだが、最近では、この分野でも急速にIT化が進んでいる。

私がコロナの時にお世話になった外国人向けクリニックではLINE公式アカウントを作っているので、

診療予約から問診まで、全てLINEで完結したので、当日の検査の時はめちゃくちゃスムーズだった。

将来は、こういったヘルスケアの部分までネットやAIがサポートしてくれるはずで、
移住やロングステイのハードルはますます下がるのだと思う。