厳重注意:海外生活での差別と反日感情

海外で生活する場合、地元の反日感情や人種差別については注意が必要だ。

2020年の秋頃、トランプ政権が終わりかけた頃から、急にアジア人差別という話題が
ネットで広まるようになった。

注意が必要な地元の反日感情と人種差別

日本人でも中国人でも、アメリカやヨーロッパの白人世界で差別を受けている事は事実だが、

日本人や現地にいる日本人観光客は、
あまり気にしていないようだ。

日本国内で伝わる情報は一面的なものだし、
観光客が行く範囲では、
あくまでも「お客さん」なので、
それほど気にならないのだろう。

日本人の無関心と一面的な情報

しかし差別やヘイトは人種だけには限らない。

例えば中国での反日感情は半端なものではない。

日本と中国の友好関係は長い歴史があるし、
親日感情を持っている人も大勢いるが、
反日感情も根深いものがある。

2012年に尖閣諸島国有化問題が起きた時の反日デモは凄まじいものがあった。

私は生まれつき怖いもの見たさや野次馬根性が旺盛な方なので、
その時は、あえて反日デモが1番激しかった内陸部の四川省の省都・成都に乗り込んだ。

「捨て身の覚悟で反日デモの中に乗り込む」などというとカッコいいのだが、
実は単なるマイル修行の一環で行っただけで、

実は反日感情が噴出していることなどは、全くわからなかった。

その頃は明けても暮れても、効率よくマイルが貯まるチケットを探しており、

成田発成都行き直行便のビジネスクラス

が格安で販売されていた。

まだ海外に慣れていない頃だったが、
いま考えてみると、
ビジネスマンや海外出張に慣れている人たちは渡航を自粛していたのだろう。

人種差別に限られない・反日感情にも注意

この頃はまだ

Google広告や税金でマイルを貯める技

を学んでいなかったので、

コツコツとお金を貯めて、それなりの金額を払ってマイル効率の高いビジネスクラスを選んで乗っていた。

パンダで有名な成都は気候も穏やかで、
一度は行ってみたい街だった事もあり、
出発前はワクワクと観光気分が高まっていた。

その1年位前から毎月のように東北部の大連に通っていて中国語の勉強していた。

中国語の先生に「10月に成都に行きます」と伝えたところ、

「街では絶対に日本語をしゃべらないように」

と言われていたのだが、

日本のようなぬるま湯の世界に慣れていると

「まさか、それほど酷くはないだろう」

などとタカを括っていた。

しかし、この看板を見たときには度肝を抜かれた。

入り口の上の電光サインのところに「猪与日本人、不得入内」と書かれているのだ。

日本語に訳すれば「豚と日本人入店お断り」という差別用語だ。

No Japanese and Pig in !

このほかにも、街のあちこちに不買運動を煽るブラックリストが現れ、

「黒企業・三菱、トヨタ、松下、、、」

など、手書きのチラシが無数に貼られていた。

ブラックリスト:三菱、松下、東芝、シャープ、トヨタ、キャノン、フジ、リコー

1930年代の上海を描いた華流ドラマ(中国系ドラマ) のようで、抗日抵抗運動を続けるレジスタンスたちが、夜中にこっそり貼り出す壁新聞のような雰囲気だった。

歴史に詳しい方はお分かりかと思うが、
当時の上海は日本を含む列強に侵略されており
、市内の大きな公園の看板には

「犬と中国人は入るべからず」

という表示があったそうだから、その恨みを晴らしているのだろう。

まだ中国語を習い立てで片言しか喋れなかったので、レストランや屋台で何かを頼む時は、かなり緊張した。

さすがに「お断り」と書かれたこのレストランには入らなかったが、
周りのレストランに入る時もビクビクしていたことをよく覚えている。

海外でも生活では、こういった日本ではあまり考えないような微妙な空気もがあることを教えてもらった。