四川省の省都・成都と日本の時差

成都訪問の印象と 日の出・日の入りの特徴

2012年に初めて中国の内陸部の省都・成都に行ったのは、もう10年以上前になる。

この頃は、まだ中国に行き始めて日が浅かったので、あまり地理的な事はよくわからなかった。

成田からの直行便で往復したのだが、
それまで通っていた東北部の大連や上海とは、やはりだいぶ雰囲気の違う街だった。

何といっても日の出と日の入りの時間が違う。

日本と中国の時差は1時間だが、日本でも根室と沖縄ではだいぶ日の出・日の入の時間が違うように、中国でも日本に近い大連や上海と、
内陸部の成都では日の出の時間が1時間以上も違う。

例えば大連の6月の日の出時間は4時半で、
日本とあまり変わらない。

ところが成都の場合は6時なので、
1時間半も違うことになる。

その分日が沈む時刻は遅くなり、
同じ6月の大連では7時15分頃に日が沈むが、
成都では日没時間が8時になる。

だから夕方の明るさが半端ではなく、
これが街の雰囲気を変えているのだと思う。

成都の夕方の活気と 日没時間の影響

もちろん日照時間よりも、気温や雨風の方が影響が大きいが、夕方から夜にかけての街のにぎわい方には日が沈む時刻がかなり影響していると思う。

北京や上海と日の出・日の入の時間が違うとは言え、官公庁や会社の業務時間は同じなので、夕方6時ごろには街が賑わい始める。

どの街でも同じだが、
レストランにしても屋台にしても、
平日の6時半ごろからは大賑わいとなる。

ところが日が長い季節では、
成都の午後6時半はまだ宵の口で、
7時になっても日が沈んでいない。

冬至が一番日が短いのは 日本と同じ

冬至の日の入り時間がようやく6時になる。

私が訪れたのは9月の上旬だったが、
この頃でも7時半とか8時になってもまだ街は明るく、道路脇にずらりと並ぶ屋台やレストランのテーブルは宴会真っ盛りという状態だ。

中国は東西に何千キロもの距離があるのに、
時差は北京時刻に統一されており、
最も西寄りの新疆ウイグル自治区などでは、
12月や1月の日の出が10時となっている。

中国全体で見ると、
東西の中央に位置する成都や昆明は、
経度から見るとバンコクとホーチミンの間位なのに日本との時差は1時間だ。

バンコクやホーチミンは東南アジア時間なので日本と2時間の時差があり、
日没頃の雰囲気はだいぶ違ってくる。

日本との時差がもたらす 生活上の違い

中国人にも朝型タイプと夜型タイプがいると思うが、朝方の人間にとっては日の出が遅いのはあまり良い環境ではない。

6月の夏至の頃、日本では4時頃に日が昇り、この頃には殆どの人が活動的になり、
早朝のジョギングや勉強などの朝活を始める人も多いと思う。

だいたいが10月か11月には挫折するのだが、
それでも、こういった時間に行動を起こして「何かをやろう」と意気込むのは良いことだと思う。

ところが中国の内陸部のように、
6月の夏至の頃でも日の出時間が6時とか7時だったら、ちょっとタイミングが狂ってしまう。

その土地に住む人にはそれなりの生活パターンがあると思うが、いちど中国最西端の、
日の出が10時の都市にも訪れてみたいと思っている。