中国の新幹線の利便性・タクシーでの料金交渉

海外での拠点を東南アジアに移す前は、中国の上海や大連を拠点にしていた。

4年近く通っていたので、後半には土地勘もつき、中国国内を自由に飛び回っていた。

突発的な上海訪問―短期間での海外移動の実現

国内線の飛行機だけではなく、新幹線も便利だった。

もう10年位前になるが、当時から中国の新幹線は全国に延びており、国内での移動はかなり楽だった。

地下鉄を乗り継いだりタクシーに乗ったりするだけではなく、バイクタクシーにも上手に乗ることができた。

必ず料金をふっかけてくる運転手に対して値引き交渉ができる位までになっていたので、自分なりにフットワークは軽い方だったと思う。

ただ、当たり前のことだが、日本から行く場合は海外渡航であり、外国へ行くという意識があるので、そうフットワークが軽いとも言えない。

しかし、ある時に我ながら「凄いなぁ」と思う位、サクサクと動いたことがある。

コロナ前は、クライアントを対象にしたITセミナーを開催していたので、東京や大阪にもよく行っていた。

今日の夜、上海で飲みませんか?

ある日、大阪でセミナーをやっているときに、昼休みに友人からメールが入っていた。

「いま上海にいるんだけれど、今日の夜、一緒に飲まない?」

というメールだ。

「今日?」

と一瞬思ったが、考えてみればまだ昼だし、

新幹線に飛び乗るようなつもりで、飛行機のチケットを予約する事は全然問題はない。

すぐには返事をせず、まず上海へのフライトに空席があるかを調べた。

ラッキーなことに、エコノミー席だったが、
午後8時過ぎに関空を出る東方航空の便に空席があった。

関空から上海は2時間半位かかるが、時差が1時間あり、実質1時間半のフライトになるので、10時前には空港に着ける。

まだ上海センタービル(上海中心大厦)が建設途中の頃

そこからタクシーをとばせば10分に間に合うので、メールに

「今日中には着けると思う」

と返信して、速攻でチケットを予約した。

ネット予約やカードでの支払いは10年前から普通に使うことができていたので、

こんなことも躊躇せず出来るような時代になっていた。

夕方4時過ぎにセミナーが終わってから、ゆっくりと関空に向かった。

8時過ぎのフライトなので時間の余裕はたっぷりとある。

その頃はまだANA修行の最中で、ブロンズのステータスしかなかったのでラウンジが使えず、

仕方なく有料のラウンジを使うのだが、シャワーも浴びれるし、セミナーのアト仕事もできるので、時間の使い方としても上出来だ。

10時を少し前に上海の浦東空港に着き、そこからは慣れたもので、

出入国検査は外国人がたくさん並ぶ列を避けて、うまく短時間でくぐり抜けた。

待ち合わせ場所は上海の歓楽街・虹橋(ホンチャオ)で、高級クラブよりはワンランク下がるが、
比較的グレードの高いカラオケバーで、女の子の質は相当に高い。

中国でのタクシー交渉の裏技と当時の相場

そこに重い荷物を持っていくのもイヤだったので、いちどホテルに荷物を置いて、それから店に向かおうと思った。

タクシーの運転手に

「300元(当時のレートで3500円)払うから、ホテルまで行って、そこで15分待っていてくれ。」「そのあとに虹橋へ行く」

と交渉を始めた。

このあたりは中国人も慣れたもので

「とてもじゃないが300元では行けない。500元ならOKだ」

とお定まりの交渉が始まる。

しかし、

詳しい友人たちが「300元で十分」とアドバイスしてくれているので、こちらは自信を持って交渉した。

結局は、運転手も「仕方がない」というような表情でホテルに向かうことになった。

当時の相場では300元は悪くないレベルだが、あの運転手のしたたかさは、今も変わっていないだろう。