タイの大気汚染深刻化とセミリタイア生活への影響

ここ1、2年、タイでは空気汚染が深刻な状態になっている。

季節にもよるのだが、農村での野焼きの他、
ディーゼルエンジンの不完全燃焼や、

急激な経済成長による工場からの排煙などが原因とされている。

タイでは空気汚染が深刻な状態に

乾季になると雨が殆ど降らないので、
その期間は大気汚染が発生しやすくなる。

時には学校が休校になったりするので、
日本ではあまり経験することがないレベルだ。

東南アジアの大都市は、どこでも交通渋滞が慢性化しているので、

「大気汚染が深刻になった」と言われても、
「それって、昔からずっとだよね」

と気にも留めなかった。

しかし、最近ではネットやニュースで目にすることが多くなった。

特に2023年1月には、バンコクでも在宅勤務が推奨されるなど、かなり深刻な状態になっている。

ホーチミンでもバンコクでも、東南アジアの大都市の場合は湿度のせいもあり、
乾季以外は、日本のような抜けるような青空を見る事は少ない。

大気汚染が観光業に与える影響

乾季のときだけは、青空が見えるのだが、そのもっとを過ごしやすい乾季に天気が、
大気汚染で過ごしにくいとなれば、
本当に困ったことだ。

特にこの時期は観光業にとっては書き入れ時なので、色々と影響が出てくると思う。

少し余談になるが、コロナ後の円安によるインバウンドの復活で、日本に来る外国人が急激に増えている。

東南アジアが人気となる乾季(11月から3月ごろ)でも、大気汚染で過ごしにくいとなれば、

温暖な九州、沖縄などの観光業にとってはチャンスかもしれない。

いずれにせよ、東南アジアで大気汚染が進めば、呼吸器疾患のある人はもちろん、

高齢者や妊婦さんなどには厳しいかもしれない。

かつては日本でも深刻な大気汚染が

ただ、私は北京を上海の大気汚染が深刻だった頃も知っているので、それほど悲観的にはなっていない。

もちろん、中国の技術レベルとタイやインドネシアではケタが違うと思うが、
それでも改善の方法はあると思う。

日本の昔は四日市ゼンソクとか川崎ゼンソクと言われて、工業地帯では深刻な大気汚染が広がっていたそうだ。

東京の隅田川も完全に流れが止まったドブ川だったということを母から聞いたことがある。

どれもこれも、経済発展の途中の仕方のない現象なのかもしれない。

特に大気汚染が深刻なのはタイの東北部のチェンマイで、去年の12月には大気汚染指数が280という世界ワースト記録を更新してしまった。

東南アジアでは大気汚染度がわかるお天気アプリは必須だ

チェンマイは、日本人の中でも、特に高齢の年金生活者に人気があり、住みやすい街だ。

乾季は観光業にとって書き入れ時なので、本気で対策に乗り出すだろう。

コロナにしても大気汚染にしても、なかなか想定外のことがたくさん起き、海外移住や長期滞在も一筋縄ではいかないことが多い。

ただでさえ円安で、若い人たちが海外生活に魅力を感じなくなっているが、

このことで、さらに海外への関心が高まらないとしたら、それは悲しいことだ。

まぁ、私は生まれつき楽観的な方で、「そのうち、何とかなるだろう」と思っている。