セミリタイアの鉄則:海外でのシビアな金銭感覚

海外での生活では金銭感覚が狂ってしまい、
つい無駄遣いをしてしまうことがある。

日本にいてもお金の管理は難しいわけだから、
海外で金銭感覚が麻痺していると、
思わず使いすぎてしまうことがある。

安いという先入観:東南アジアの物価

そもそも「東南アジアは物価が安い」という先入観がアタマの中に刷り込まれているので、
日本で生活している時のように、
メニューや値札の金額を見てコスパを考えるという知恵が働きにくくなる。

私がタイに行き始めたのは2015年頃で、
人口が500万人を越える首都バンコクでさえ、
物価は日本の3分の1以下だった。

バーツの価格から、その商品の値ごろ感がわかる。サバ缶は、日本なら220円程度のレベルだが、実際は80円ほど(2018年頃)

この頃は1バーツが約3.3円だったので、
地元の駐在員の人から

「100バーツは日本で1000円位の感覚です」

ということを教えてもらった。

100バーツは両替レートの330円ではなく、
地元の人たちにとっての100バーツの価値は、
日本人が1000円に対して感じる価値と、
ほぼ同じという意味だ。

100バーツの価値は1000円位ってホント?

この換算方法を覚えておくと非常に便利で、
例えばフードコートで食べる朝メシが40バーツなら、

「日本の感覚では400円くらい」
「吉野家の並盛と同程度の価値」

と判断できるのだ。

ショッピングモールにあるフードコートの食事は40~60バーツ

実際の両替レートは約130円だから、かなりお得感を味わえた。

ところが最近では、同じ屋台メシでも55〜60バーツに値上がりしているので、
感覚的には「600円か、高くなったな!」とタメ息をつくことになるのだが、それだけでは済まないほどお得感は減少している。

最近では急激に円安が進んでしまい、
1バーツ を4.2円で計算すると、
60バーツの屋台メシは両替レートで250円以上になってしまう。

物価が1/3はウソ、せいぜい半分位

仮に吉野家の並盛を450円とすると、

「物価が1/3なんてウソ、せいぜい半分位」

ということになる。

かつては日本の3割位だったのが、4割位に値上がりした事になる。

比率からすれば、130円が250円に値上がりしたようなもので、倍近い値上がりだ。

久しぶりにタイを訪れた日本人は、
昔の感覚で「1バーツ3円」というレートが頭に残っているので、
バーツの金額を3倍にして金額を概算する場合が多い。

1バーツ3.5円とか3.6円でも、「まぁ、ザックリと3倍強」と考えていた時代が長く続いていた。

それでも日本よりはかなり安いのだが、
もっと安かった時代を知っていると、
その後の値上がりがキツく感じられる。

1000バーツ札を1000円札と勘違い

もう一つ悪い事は、1000バーツ札を1000円札と勘違いしてしまうことだ。

デザインもお札の図柄も全く違うので、
見た目で勘違いするのではなく、
何となく使っているうちに、
そんな風に勘違いしてしまうことがある。

特にバーやクラブで酔っている場合にチップを払わなければいけないような時、

「100バーツ= 300円では申し訳ない」
「100 バーツ札を2枚出すのもヘンなものだ」

などとヘンなことを考えてしまい、
よせば良いのに気前よく千バーツ札を出してしまうのだ。

まぁ、こんな事は滅多にないことだが、
とにかく海外でのお金の管理は非常に大切だと思う。

そのためには、1日の予算を決めるとか、
大きなお金を持ち歩かないなど、
自分なりのルールを決めておくのが良い。