セミリタイア成功へのメンタル管理

早期にセミリタイアを実現するポイントは
「不安を和らげる方法を見つけ出すこと」
だということがわかった。

セミリタイア成功の鍵 不安の克服

セミリタイアとかサイドFIREの定義はいろいろあると思うが、
私の場合は
「好きな時に好きなだけ働くことが出来る」
というものだ。

なぜメンタルをにこだわるかというと、
完全なFIREはないというのが大前提になる。

なぜならば、どんなにたくさんの金融資産を持っていたとしても、
インフレや円安の不確定要素を考えれば、
稼ぐことなしにFIREもセミリタイアもあり得ないからだ。

そうではなく、
稼ぐ力=人的資本に重点を置き、
資産の取り崩しや年金(金融資本)は、
あくまでもセーフティーネットと考える。

だから私が考える早期セミリタイア生活は、
ある意味で非常に不安定だ。

私は2011年からフルタイム勤務を辞め、
海外と日本を往復する生活を始めたので、
いつの間にかセミリタイア生活に入ったが、
最初は毎日が不安の連続だった。

好きな仕事での働き方の再定義

海外生活は楽しいし、
毎日が新鮮な発見や体験の繰り返しだが、
日本に戻ってくると「この生活が続けられるだろうか?」という不安に駆られる。

海外でのリモートワークでは出来ない仕事がたくさん溜まっていたので、
それをこなしながらの生活を続けていくことに自信が持てなかった。

それでも2年位すると仕事の段取りや調整の仕組み出来上がり、
リモートワークでできる事と国内にいなければできない事の切り分けがはっきりとできて、仕事自体は順調に進むようになった。

メンタル面の重要性と 折り合いの付け方

それでもクライアントからのクレームなどがあれば焦るし、問い合わせや資料請求の件数が減っててくれば不安になることも度々だ。

「自分の決めた事だから、この道を進む」
「自分で選んだので、このやり方を貫く」
というのは言葉で言えばカッコよいが、
実際に行うのはなかなか簡単ではない。

こういった不安と折り合いをつけることができない人は、FIREとか早期のセミリタイアは難しいと思う。

安定を求めるのであればサラリーマンが1番楽だし、
定年退職まで我慢を続けて勤めあげ、
年金をベースにした生活設計をするしかないと思う。

フリーランスの不安定な状態を受け入れ、
いろいろな不安と折り合いをつけながら生きていくうえで大切な事は、
自分の好きなことを仕事にすることだ。

嫌いな仕事をしていたら
絶対に不安に潰されてしまう。

だからといって、例えばゲームが大好きで、
ゲームをやっていて生活費が稼げるという人はほんの一握りだ。

セミリタイア生活の実践と調整

だから「好きなことを仕事にする」というのは、
「嫌いな事を仕事にしない」
「避けたいことを仕事に含めない」
ということだ。

私が嫌いなことや避けたい事は、
いわゆる営業だった。

どんなビジネスでも営業なしで収益を上げることはできないが、
営業の形によってストレスやメンタルへの負荷は大きく違う。

「営業マン」という言葉から連想される、
カバンを持って見込み客の会社に訪問して、
そこでプレゼンをして結果を待つというようなスタイルは、私にとっては
「絶対にできないこと」
「絶対に避けたいこと」
だった。

私の営業は、WEBでの情報発信で見込み客を集めたり、業界団体のつながりから見込み客の名簿を作り上げ、その人たちに対して情報提供を続けるという方法だった。

うまい言葉が見つからないのだが、
前者のやり方を外回り型営業、
後者のやり方を情報提供型営業と呼んで、
自分の中で切り分けていた。

もう一つ、私が「避けたかったこと」は人を雇うことだ。

営業マンにせよ、制作スタッフにせよ、
人を雇う場合は様々なリスクを抱えることになる。

事業の規模を大きくしていくためには人を雇わなければいけないが、そもそも
「事業の規模を大きくする必要があるのか」
と考えていた。

私が目指す事業の規模は、自分が目指す
「生涯現役でゆるく長く働く」
を支えてくれるだけの事業規模で十分なので、
会社を大きくする事は考えていなかった。

ただ事業を行う上では、経理や税務申告等の業務やクライアントとの連絡業務などがあるので、少人数のスタッフを雇う必要はあるかもしれない。

スポーツ選手や芸能人が現役引退をした後に、
マネージメント会社や資産管理会社を作るのと同じように、
フリーランスがフリーエージェントとして生涯現役を続けていくためには、
マネジメント部門が必要になる。

それを全て1人でやる場合もあれば、
1人か2人の少人数のスタッフを雇う場合もある。

どちらの場合にせよ、
自分の人的資本という資産を運用する部門と考えれば良いと思う。