老後2千万円問題は生涯現役で解決

日本中で何千万人もの人たちが、
老後2千万円問題を乗り越えようと、
色々と努力していると思う。

2千万円問題は「平均的な年金を貰える」ことが前提

何しろ40代から60代までの人口は約5千万人いる。

そのうち、上級国民や親の遺産などで心配ない人が2割ぐらいはいるだろう。

また、どんなに将来の不安が増しても、
「大丈夫、大丈夫」と超楽観的に考える人たちも2割ぐらいいるかもしれない。

そう考えたとしても、残りの6割の3千万人以上の人たちが

「どうすれば2千万円の壁を越えられるか」

と悩んでいるはずだ。

ところが、この老後2千万円問題にはさらに残酷な前提条件がある。

それは、この試算が「平均的な年金を貰える」人の場合でも、2千万円が不足となるというものだからだ。

平均的な年金をもらえない人も膨大な数になる

厚生年金と国民年金では大きな差があるし、
休職期間やフリーランスの期間があれば、
厚生年金の受給額も低くなる。

どこまで現実的な試算かわからないし、
私も分析が専門なわけではないので、
正確なデータがあるわけではないが、

中高年5千万人の中の3分の1位は

「2千万円でも足りない」

ことになるのではないだろうか。

簡単に攻略可能な前提条件とは

ただ発想を転換すれば、この問題をクリアする事は難しくはない。

この試算には簡単に攻略可能な別の前提があるからだ。

それは、年金受給年齢に達したら給与収入がゼロになるという前提だ。

これは公務員や正社員を始めとする会社勤めの人をモデルとした資産なので、

私たちのようなフリーランスや自営業者は生涯現役を貫くことができれば、
老後問題は瞬時にして解決する。

もちろん誰でも完璧に生涯現役を貫く事はできないから、
一定の蓄えやセーフティーネットは必要だが、最も大事な事は稼ぐ力を長持ちさせることだ。

稼ぐ力を長持ちさせるにはメンタルが大事

老後の不安を解消するためには稼ぐ力が大切という事は誰でもわかるのだが、

「その力を長持ちさせる」という視点が欠けている場合が多い。

さらに言えば、「稼ぐ力を長持ちさせること=ずっと仕事を続ける」と短絡的に考えがちだが、それも少し違う気がする。

働く主体は自分のカラダとココロなので、
そのカラダとココロが若ければ、
どんな仕事でも長く続けることができる。

だから、必要以上に怖がることが一番ココロを痛める。

その仕事の賞味期限が切れるとか、需要がなくなるというビジネスモデルもあるかと思うが、

どんなビジネスでも、いま現在で一定の需要があるものであれば、
それが10年や20年でゼロになる事はありえない。
必要以上に不安になる必要はない。

例えば、

「生成系AIの登場でイラストレーターや似顔絵を描く人の仕事がなくなる」

などと煽られると不安になる人も多いと思う。

ところが、世の中の変化は、それほど急激に起こるものではないし、
手書きのイラストやオリジナルのイラストの需要がなくなるはずがない。

もちろん10年後、20年後でも需要が増えるようなビジネスモデルを見つけて、
そのスキルを鍛える事ができれば最高の解決策となるが、そんなものを探し回るよりも、
今できることを早く始めた方が、合理的だと思う。

AI革命の恩恵で、あらゆるビジネスモデルが自動化や複合化を行うことによって、効率を上げることができるワケだから、

「将来需要が増えるビジネスはなんだろう」

などと悩む必要はないと思っている。

どんなビジネスでも良いので、いま現在で一定の需要があるものに、AIサポートによる自動化や複合化を付加するだけで、立派なビジネスモデルが完成するからだ。