コロナ時代に学んだ有害人間関係の断ち切り方

コロナの3年間では、世の中が色々と変わったが、私にとっては有害な人間関係を断ち切る良い機会となった。

コロナがもたらした人間関係の変化

本来、人間は社会的な生き物なので、世捨て人になったり、極端に孤独な生活を目指すのは良くないと思う。
気の合う友人や親しい知人と深い付き合いをしていくのが理想であり、自分にとって有害な人間や煩わしい人間とは、出来るだけ早く関係を断った方が良いと思う。

しかし世の中はそう甘くはなく、会社勤めの場合はもちろん、私のようなフリーランスの自営業者でも、業界のしがらみや煩わしい人間関係は避けることができない。

しかしコロナによって、

「集まってはいけない」「会ってはいけない」

という想像もできないような外圧が働き、
あれこれ考えなくても、会合やイベントの誘いに対しても、堂々と

「参加しません」「出られません」

と答えることができるようになった。

コロナのようなことが度々起こるとは思えないが、これは本当にラッキーだった。

沈黙で抵抗する: 私の戦略

私のようにコロナの3年間をうまく活用できた人は多くはないと思うが、
有害な人間関係を断ち切るコツは、

「断ち切ることができると信じること」

ではないかと思う。

禅問答のような言い方になるが、断ち切ることができないから悩んでいるのであって、「ここから逃れるのは不可能だ」と思ったとしても不思議ではない。

例えば朝の通勤の時にすれ違う嫌な人がいたとして、それを避けるには道順を変えるとか時間を変えれば良いだけだが、会社や団体のしがらみは、仕事や収入に直結しているので簡単ではない。

ただ、ここで諦めてしまってはメンタルを痛めてしまうし、そういった有害な人間をのさばらせてしまうことになる。

どんなに難しいと思っても絶対に逃れる方法があると確信を持てないと、本当にメンタルが壊れてしまう。

だからといって、家に帰ってから五寸釘を打ったり、呪いの呪文をつぶやいていても埒があかないので、ここは戦略的に考えるべきだと思う。

私が取った戦略は「沈黙で抵抗する」という方法だった。

私が断ち切りたかった有害人間は、
もともとが筋違いのことを平気で言う奴で、
どんなことを言っても聞く耳を持たないようなやつだった。

最初は反論したり冷静に議論をしようと思ったこともあったが、
そんな事は時間の無駄だと思い、
ある時からは完全に沈黙で抵抗することにした。

何を言われても、うなずきもしないし、返事もしない。
会社のように上下関係がはっきりしている場合は、さすがにここまでは出来ないだろうけれども、
とにかく「必ず断ち切る」「この人間を許さない」と確信を持ち、周りから多少意見されることも覚悟でこの方針を貫いた。

薄皮剥がし作戦: 有害な人間関係を徐々に断ち切る

もう一つは、定期的に行われる会合や、いろいろな集まりをリストアップし、
その人間と顔を合わせる回数を数えてみた。

そうすると、どんなに避けても年間に20回位の会合や会議があり、どうしても顔を見たり声を聞いたりしなければならない。

そこで考えたのが、数年計画で少しずつ会合への参加を減らしていく方法だった。
私はこういった作戦を薄皮剥がし作戦と呼んでいる。

3ヶ月単位とか半年単位で区切って、最初は20回のうち1回か2回だけ欠席、
次の期間になったらそれを3回から4回に増やすなどして、
いつの間にかフェードアウトしていくという作戦だ。

そういう計画を進めているうちに、ちょうどコロナが発生して、一気にゼロベースまで断ち切ることができた。

これは私の立場やコロナの影響があるので、誰にでもできる方法ではないと思うが、
私が若い人に伝えたいのは

「とにかく、有害な人間関係を断ち切ることができると確信してほしい」
「あきらめないでほしい」

ということだ。