中国コンビニの進化:ローソンの成功物語

私が日本と海外を行ったり来たりする生活を始めたのは2011年の7月からで、
当時は中国の上海と大連を行ったり来たりしていた。

初めて上海を訪れたのが2009年で、
その翌年に中国のGDPが日本を抜いて世界第2位となった。

2009年頃から劇的に経済発展が始まる

中国の経済発展が劇的に進み始めた頃で、
行くたびに街の景色が変わっていくのが楽しかった。

コンビニ網の拡大もその一つで、
当時の中国のコンビニは、お世辞にも「コンビニエンス」と言えるものではなかった。

2022年の統計では、中国全土でコンビニの店舗数は28万店で、日本の約5倍、その中で日系のコンビニ3社の店舗数合計はは1万2千店舗位らしい。

その内訳は、ローソンが約6000店、セブンとファミマが各3000店だ。

中国のコンビニ業界は、
日本に比べれば歴史が浅く、
まだ日本のような寡占状態にはなっていない。

コロナの影響で、ここ数年は中国には行っていないが、日系のコンビニは大都市の比較的立地の良い場所に展開している。

ローソンは中国全体の店舗数ランキングで上位5番目にランクインしている。

ビジネス+ITより再引用:出典:「2021年中国コンビニTOP100」(中国チェーンストア経営協会)

2011年、ローソンの大連1号店の思い出

中国のローソンは、私にとってなじみ深い。
初めて中国のコンビニで買い物をしたのが、大連のローソンだったからだ。

2011年頃の中国のコンビニは、普通の雑貨屋が日本のコンビニの雰囲気を真似しただけのものだった。

大連にできたローソン1号店も、
日本のローソンとは全く別の店舗だった。

もちろんロゴや外装・内装も全て日本と同じなのだが、何しろ商品が少なかった。

開業直後だったためなのか、
店員の動作が異常にぎこちなく、
逆にそれが「中国らしい」と感じた事をよく覚えている。

残念ながら、いくら探しても当時の写真がなく、つくづく旅の記録が大事だということを感じているところだ。

話は少しそれるが、いまAI革命が爆発しており、人間の仕事の多くがAIにとって変わろうとしている。

AIに出来ない人間の経験

ただ、絶対にAIにはできないことは「人間の経験」であり、
日々の生活や旅の記録などは、
残せるだけ残した方が良いと思っている。

その時に感じたことや、思ったこと、
ちょっとしたメモやコンビニのレシートでも、
必ず将来、なにかの役に立つと思う。

少し話がそれたが、大連のローソン1号店は、その頃に私が定宿にしていたホリデイイン(中国名:大連海尊智選仮日酒店)のすぐ近くの天津街というところにオープンした。

ローソンにとっては上海市、重慶市に続いて3番目の都市で、当時は中国全土で150店舗しかなかったようだ。

当時のローソンの中期計画は、
数年以内に中国全土で5000店舗を目指す
というものだった。

さすがに日本のコンビニだけあって、
市場調査もビジネスモデルも秀逸で、
計画通り5000店舗を達成し、
現在では10,000店舗を目指しているらしい。

経済が停滞した老人大国の日本から見ると、
こういったぐんぐんと成長する経済を見ているのは本当に楽しいものだ。

いま、その流れが東南アジア各地で広がっており、バンコクやホーチミンなどの大都市の変化を見ているのも楽しいものだ。