書くことで生きる::モノ書きの新時代

書くことが仕事と言えば作家や評論家が頭に浮かぶが、今の時代はそれだけではない。

誰でもモノ書きに: ブログとSNSの可能性

ブログやソーシャルメディアを通じて、
誰でも書くことによって収益を得ることができるようになり、
誰でもが「モノ書き」になることができる。

小説でもブログでも、ただ書くことだけで生活費を賄える人は少数だと思うが、
本業の傍らの副業として
ブログやソーシャルメディアで情報発信をしている人はたくさんいる。

小さな収益から始める 蓄積型ビジネス

最初から大きな収益となるワケではないが、
1年、2年と続けるうちに情報の厚みが増し、
フォロワーやファンが増えてくるので、
典型的な蓄積型のビジネスモデルだ。

収益の金額はともかくとして、
アクセスやいいネの数、Google検索の表示回数や検索順位など、
モチベーションを上げてくれる仕組みや数字がたくさんあるので、楽しみながら続けることができる。

こういった情報発信はとにかく続けることが大事なので、
思いつきでスタートするのではなく、
テーマや構想などをまとめて継続できる仕組みを整えて、じっくりと取り組んだ方が良いと思う。

私も海外での生活を始めたばかりの頃は見るもの聞くものが初めてのことばかりだから、
どんなことにも感動して、
「この事は絶対に誰かに伝えたい」
「このやり方を知ってほしい」
と思いつくままに色々なことをソーシャルメディアやブログに書いていたものだ。

ところが海外での生活に慣れてくると、
そういった日々の感動や発見が少なくなり、
「何かを書きたい」とか「誰かに伝えたい」という気持ちがだんだん少なくなってくる。

作家とレポーターの視点を取り入れて

完全に趣味と割り切っても良いのだが、
多分それでは長続きしないと思う。

自分の体験や経験が人に伝える価値があるものだと思えば、それなりの構想やシナリオを練って、一本筋の通った情報を発信していきたいと考えるようになった。

そこで思いついたのが、「作家やレポーターとしての視点を持つ」ということだ。

単なる旅行者やセミリタイア生活者ではなく、その経験や日々の体験を人に伝えるためには取材計画やドキュメンタリーのシナリオみたいなものが必要になるので、とりあえず「これから、1年間で何を書くか」みたいなことを考えた。

計画的な情報発信の重要性

私は海外に永住しているわけではなく、
年に4から5回のペースで日本と東南アジアを往復している。

航空券をマイルで取るため、常に1年先ぐらいまでの渡航計画を立てているので、
それに合わせて「今回のテーマ」のようなものを設定してみた。

例えば「バンコク・ドミトリー生活」とか、「タイ・ラオス国境を陸路で渡る」みたいな旅のテーマだ。

そういったものとは別に、私のライフワークの1つであるローコストライフの追及も大きなテーマだ。

こういった事を思いついたまま書いていくと、
色々と書けるとは思うが、
半年1年と経った後に読み返してみて、
「筋が通っていない」とか
「何が言いたいんだろう」
などと自分で思ってしまうようでは困るので、
シナリオ作りにはそれなりの時間をかけた。

レポーターとか取材といっても、
どこかから取材費が出るわけでもないし、
レポート提出の期限があるわけではないので、
気楽と言えば気楽だが、

逆にルールや締め切りを決めておかないと
「今回は、気分が乗らないから中止」
というようなことになりかねない。

こんなふうに考えていくと、
「自分はレポーターなのだから、きちんと記録を取らなければいけない」とか、
「このシナリオを実現するには、この場所には絶対に行かなければならない」
のような気合というか張りのようなものが出てきて、海外生活が俄然と楽しくなる。