世界の平均的生活水準と日本の位置

FIREでもアーリーリタイアでも、
目指す生活レベルによって
必要な金融資産の額は変わってくる。

「最低限、食べていければ良い」と考える人から、「年に2〜3回は豪華クルーズ船で世界を巡りたい」などと考える人まで色々だろう。

日本の生活水準と世界の位置

幸福の定義や人生に対する満足感は人それぞれだが、最大公約数は「平均的の生活ができれば良い」ということではないかと思う。

衰えたとは言え、今の日本の社会インフラや治安は間違いなく世界でも最高水準だ。

だから日本人が考える平均的な生活レベルは、
世界的に見れば
「とてつもなく豊かで幸福な生活レベル」
だと思う。

世界の一人当たりGDPと中央値の違い

ある時、ふと「世界全体で見た場合の平均的な生活レベルはどれぐらいなのか」が気になって「世界経済のネタ帳」を調べてみた。

世界の人口は80億人で、GDPの合計は
100兆ドルということがすぐわかった。

100兆ドルを10億USドル単位で書かくと、
100,000(10億USドル)になるので、
GDPも人口も10億の桁を省略すると、
100000(10億USドル)と80(10億人)
1人当たりGDPは100,000 ÷ 8となり、
12500ドルということが暗算でスグわかる。

これはマレーシアの一人当たりGDPとほぼ同じで、「マレーシアの地方都市位の水準かな」と勘違いしてしまいそうになるが、実はそうではない。

これは全体の平均値であって中央値ではない。

中央値は世界で40億番目の生活水準なので、
これを計算してみると約6000ドルとなる。

日本の一人当たりGDPは32,000ドルだから、金額で約5分の1位の水準となる。

東南アジアの大都市と日本の比較

この6000ドルという金額は、私が拠点にしているインドシナ4カ国(タイ・ベトナム・ラオス・カンボジア)で見ると、
タイ(7500ドル)とベトナム(4500ドル)の中間
位の水準となる。

国別の一人当たりGDPはその国の中間層の年収と同じ位になるので、
平均的な日本の生活水準から考えると、
年収6000ドル(90万円/2023年)の生活は少し想像するのが難しいかもしれない。

一方、東南アジアの国々の首都級の都市は、
日本の地方都市よりもはるかに巨大だ。

シンガポールは別格としても、タイの首都バンコクやマレーシアの首都クアラルンプール、ベトナム最大の都市ホーチミンなどは仙台や新潟とは比べ物にならない大都市だ。

これらの大都市の中心部と郊外の住宅地の間には大きなギャップがあり、「これが同じ街なのか」と思うほどだ。

世界の生活水準の中央値の探求

色々と調べてみたも、なかなか「これが世界の生活水準の中央値」という情報を探すことができないのだが、自分なりにザックリと考えてみた。

私は統計を専門にしているわけではないので大まかな事しか言えないが、「世界の生活水準の中央値」は、
タイやベトナムの大都市郊外の生活水準
かなと思っている。