メコン川の架け橋:イサーンの魅力

ノンカイ、メコン川の交差点

タイ東北部のイサーン地方にノンカイという街がある。
メコン川沿いの国境の町で、対岸に位置するラオスの首都ビエンチャンまで第一タイ・ラオス友好橋がかかっている。

メコン川には4本の友好橋が掛かっており、
この橋が最も通行量が多い。

外国人観光客がラオスを訪れるにはいくつかのルートがある。

殆どの場合、このノンカイを経由するのだが、
ノンカイ自体は小さな街で、空港はなく、
最寄りの空港は車で1時間半ほどの距離にあるウドンタニー国際空港となる。

国際線といっても、現在はバンコクからの国内便しか飛んでいない地方の小さな空港だ。

外国人観光客はバンコクからこの空港経由して、そこからバスでノンカイまで北上し、
友好橋を渡ってビエンチャンに入るルートが一般的だ。

東南アジアの心、ノンカイからの旅

もう一つの交通手段は、バンコクからのタイ国有鉄道利用する方法だ。

かつては「時間通りに走らない」「あまりきれいではない」と評判は良くなかったが、ここ数年は外国人観光客の増加とともに、列車の正確さも向上し、設備もかなり良くなったようだ。

実はこの友好橋には線路も敷設されており、
1日何本かの列車が走っているらしい。
まだ乗ったこともないし、見たこともないのだが、いちど試してみたいと思っている。

何故かと言えば、何年後になるか全くわからないが、将来この路線は
北は中国の昆明から南はシンガポールまで
東南アジア縦貫鉄道線が走る要の場所となっているからだ。

イサーン地方の隠れた宝石 ノンカイの魅力

既に中国の昆明からは中国・ラオス国境を越えてビエンチャンまで1000kmに及ぶ新幹線が走っており、約10時間で到着するそうだ。

タイ側でもバンコクの玄関口となるクルンテープ・アピワット中央駅という巨大な駅がオープンして、鉄道路線が着々と整備されている。

ノンカイまでは650キロほどなので、
昆明からバンコクまでは1700キロほどで、
日本なら福岡から青森までの距離になる。

バンコクからシンガポールまでの列車が開通するのは相当先になるだろうけれども、実に夢のある話だと思う。

未来への架け橋 ノンカイと東南アジア縦貫鉄道

この地方はイーサン高原とも呼ばれるが、標高は200メートルほどしかないので、高原といっても夏は全く涼しくはない。

そのかわり11月から2月までの乾季になると、夜は肌寒いほどで、長袖のシャツや薄手のダウンジャケットは絶対に必要だ。

この季節にノンカイや対岸のビエンチャンで過ごすのは最高に気持ちが良い。

メコン川に沈む夕日も見れるし、
毎日ではないが満天の星空も堪能できる。

何しろ物価が安いので、1週間とか2週間の長期滞在をしても予算的には全く苦にならない。

将来的には日本や中国や韓国などから期間に訪れるには絶好の場所だと思う。

またオーストラリアの夏も異常気象により高温が続いているようで、それを避けようとオーストラリアからの観光客も急激に増えているようだ。