価格設定の誤りと影響
せっかく見つけた効率の良いビジネスモデルでも、利益を出せないため途中で挫折してしまうことがある。
起業の直後は、とにかく目先の契約が欲しいので値引きや安値販売を行いがちだ。
低価格設定の罠と経験からの学び
値段設定をする時に、「こんなに高い値段で買ってくれる人がいるだろうか」と弱気な気持ちが芽生えて、つい安い金額を提示してしまうことがある。
私が中小企業のITサポートを始めた当初、
まだ経験値が乏しかったために、
驚くような経験をした。
従業員が50名ほどの食料品販売の会社のIT化をお手伝いしたときのことだ。
その会社は自社生産もしており、
かなり粗利の高いビジネスをしていた。
適正価格設定によるビジネスの成功
まだ同業他社がパソコンを導入していない頃で、クライアントの希望は社員1人に1台ずつノートパソコンを持たせ、生産管理や進捗管理を行うという当時としては野心的な取り組みだった。
システムそのものはそれほど目新しいものではなかったのだが、
管理料の交渉の段階で驚く事が起きた。
こちらはシステム一式で年間のサポート料5万円と提示したのだが、社長が「少し高いので、もう少し何とかならないか」と聞いてきた。
そこでうまく受け答えができればよかったのだが、営業そのものにも慣れていなかったため、ちょっと口ごもってしまった。
ビジネスモデルと 価格設定の重要性
そして、社長が続けて「月5万円は相場よりも高いと思う」というのだ。
こちらとしては年間で5万円の提示だったのが、社長は月5万円と受け取ったらしい。
これは自分のスキルを安売りした典型的なパターンであり、とにかく値段設定の巧拙はビジネスにとって最も重要だと痛感した。
プラス思考で考えると、
早い段階でこの経験をしたことが、
その後のビジネスの成功につながったのだと思う。
コンサル料金やセミナーの受講料にしても様々なサポート料にしても、それなりの利幅が確保できる値段設定をしているので、営業や保守管理業務で疲弊してしまうということがない。
これらの業務には、それ自体に固有の適正価格があるわけではない。
その情報やサポートにより、クライアントの会社がどれだけの利益を上げられるか、
どれだけの経費を削減できるかによって適正価格が決まってくる。
こういった理屈がわかっていても、
起業当初やクライアントがいないうちは、
強気の価格設定は簡単ではない。
そうであったとしても、ダメ元で「こんな価格では、誰も買ってくれないだろう」と思うような、びっくりする値段をつけてみるのも1つの方法だ。
もちろん超高額の商品やサービス1つだけではいつまでたってもクライアント現れない。
だから2つか3つのコースを設けて、
殆ど負担にならないような金額と、
概ね適正だろうと思われる金額のほかに、
目が飛び出るような値段のサービスを用意すると良い。
例えば、月額のコンサルタント料にしても、メールやチャットだけの相談がメインものは、月額5000円として、ZOOMやGoogleミートでの面談ができるものは月額10,000円とする。
その他に、思いつく限りの特典やサービスを取りそろえた「フルコース」を作り、月額50,000円とか100,000円に設定してみるのだ。
ここで資料請求の一件でもあれば、
その後のビジネスは相当な確率で大成功することになるだろう。
