場所・時間・人間関係の自由:セミリタイアライフの考察

私が大切にしている3つの自由のうち、「場所の自由」というのは、移動の自由と言い換えても良い。

場所の自由と移動の自由

完全なリタイアを達成して、年金や資産運用だけで生活できる人は別にして、
私のようなセミリタイアライフを送る場合は、仕事をする場所が必要になる。

その場所を「世界中、どこでも、好きな場所」から選べるというのが場所の自由であり、移動の自由になる。
ここに時間の自由が変わると、

「好きなときに、好きなところに行ける」

という、とてつもなく豊かで、とてつもなく幸福な状態に到達することになる。

時間の自由とその価値

まだ私は完全に時間の自由を得たわけではないが、少なくとも時間をコントロールする自由は得ることができた。

アポイントにせよ、介護や会議の参加にせよ、変更したり断ったりするフリーハンドを得ているし、自分の仕事時間も自由に変更することができる。
これだけでも時間の自由は90%近く獲得したと思っている。

ところが、これだけの自由を獲得しても、コロナのような突発事態が起きてしまえば、移動の自由も場所の自由も失ってしまう。

コロナの3年間で、それを痛切に感じたので、いま私は、

「動ける時に動く」「行ける時に行く」

が鉄則だと考えている。

もちろん、行き先は海外に限らず、国内でも、好きなところにどこでも良い。
小さなキャンピングカーに簡単な仕事場を揃えて、日本中の道の駅を巡りながら、ノマドワークを続けている人も大勢いる。

ただ、場所と時間の自由を得ても、お金がなければ移動することができない。
国内でも海外でも、旅行でも、長期滞在でも、それなりの費用がかかる。

私はこれをマイルとLCCで克服した。
飛行機の場合は、どうしても空港税がかかってしまうし、最近の円安で、これが多少負担になる金額になってきたが、こればかりは仕方がない。
マイルは国内線でも使えるが、宿泊費や滞在日を考えると絶対に海外の方がローコストが実現できる。

旅とミニマリズムの交差点

海外での長期滞在は、向いている人と向いてない人がいると思う。

食生活の違い、言葉が通じにくい、インフラや衛生感覚など、「やっぱり、日本が1番」と感じる人もいると思う。
それはそれで向き不向きなので、日本の生活コストが高いのは、
そういった「やっぱり日本が1番!!」の対価と割り切れば良いだけだ。

そう考えると、私のような海外ノマドワーカーの生活に向いているのは、乗り物好きでバックパッカーのような生活が嫌いじゃない人になると思う。

これらのライフスタイルを少し深く考えてみると、ミニマリストの考え方にもつながってくる。
乗り物であちこち移動する場合には、荷物はできるだけコンパクトにまとめなければならないし、バックパッカーのイメージである「日々の生活に必要最小限のものを持ち歩く」というのは、ミニマリストそのものだ。

ネットに登場するミニマリストというと、ガランとしたワンルームに何も荷物が置いてないような部屋のイメージが強いが、さすがに私はここまでは出来ない。

それとは逆に、最近のキャンピングブームで見かけるように、車にあらゆる荷物を積み込んで、キャンプ場で自宅と同じような食卓を作り上げ、そこに自宅以上の食器を並べるようなスタイルもあまり好きになれない。

おそらく、私の性格はプチミニマリストなのだと思う。

ただ、「何も持たない」、「出来るだけものをなくす」という考えではなく、
例えばアーミーナイフのように1つで何通りにも使える道具とか、キャンピング用品のコッヘルのように、「これさえあれば、あらゆる場面でOK」のようなアイテムを見つけるとワクワクしてしまう。

旅先でちょっとした困り事があったときに、持ち歩いている備品や小道具を組み合わせて、サクサクと対応できた時が1番嬉しい。