海外ノマド生活で実現するFIREの柔軟性

FIREの本質と経済変動への対応

このブログでも何度も書いているが、FIREの正しい意味は「経済的な自立を得て、キライな仕事は早く辞め、好きな仕事だけをする」というものだ。

金融資産の運用益で生活するにせよ、資産を取り崩しながらの生活にせよ、経済変動や世の中の変化は避けられない。

25倍・4%理論の通りに運用ができれば良いが、世の中はそう簡単ではない。

世の中は常に変動しているので、その変化に合わせて生活設計を変えていかなければならない。

そのためには収入(可処分所得)の変化に応じて、生活スタイルを柔軟に変えることができる仕組みが重要だ。

その典型的なスタイルがノマド生活だ。

生活スタイルのメリハリと自己理解

節約だけの生活ができるわけではないし、かといって贅沢の生活だけを続けることができるわけもない。

私が15年以上海外と日本の往復生活を続けて感じる事は、「生活の変化がモチベーションを高める」ということだ。

ミニマリズムを極め、最低生活固定費(ミニマルライフコスト)をギリギリまで下げ、それに自分を合わせるという生き方もあると思うが、誰でもができるものではない。

人間はわがままで怠惰な動物だから、ときには贅沢もしたい。
自炊ではなく、外食の方が楽だと感じることもある。

スーパーや市場を回ってリーズナブルな食材や日用品を探す生活よりも、ネットで宅配やデリバリーを頼んだ方が楽だと感じるのは当たり前だ。

大事な事はそのメリハリの付け方であり、自分が「楽しい」と感じるレベルやスタイルを見極めることだ。

生活拠点の移動による「減額シフト」と「増額シフト」

これには時間もかかるし、色々と試行錯誤を繰り返さなければわからないが、いずれにせよ極貧も贅沢三昧も、両極端の生活は絶対に無理だ。

経済変動や運用の失敗で可処分所得が減った場合には「時には贅沢がしたい」などとは言っていられない。

使い切れないような資産でも、「今回は特別なので、ちょっとだけ取り崩そう」「少しだけで、後でまた元に戻す」と思い始めたら、あっという間に溶けてしまうものだ。

だから収入や運用収益が減り始めたら、「生活の場を変える」ことが最も良い解決策となる。

具体的には物価の安い場所に生活拠点を移動することだ。

うまい言葉が思いつかないのだが、減額シフトのようなイメージだ。

逆にビジネスが好調だったり運用収益が増えている場合には、「こういった時こそ、我慢と節約」とストイックに考えるのではなく、逆の方向、すなわち増額シフトを行い、少し生活固定費を上げるのも良い方法だ。

こうやって自分のマインドを上げたり下げたりコントロールしながら、できるだけ自分の稼げる力(人的資本)を長く保つことが人生設計なのだ。

実践的な減額シフトトレーニングの実際

私は海外のノマド生活を15年続けているが、おかげさまで減額シフトは1度もなく、緩やかに増額シフトを続けている。

しかしいつ減額シフトが必要になるか分からないので、今拠点にしているタイの首都バンコクよりも生活コストの安いベトナム最大の都市ホーチミンシとカンボジアの首都プノンペンを減額シフトの候補に挙げている。

年に1〜2回、定期的にこういった都市でのミニマルライフを試行錯誤的に行っている。

ミニマルライフといってもミニマリズムを極めるというような意味ではないが、2段ベットのゲストハウスに泊まり、マーケットで食材を買う自炊生活を行って現場感覚を身につけるのだ。

もちろん節約オンリーの生活ではなく、1週間から10日程度の滞在の間に1回か2回はカジノに行ったり、外国人向けレストランで飲んだり食べたりもしている。

FIREとかセミリタイアだけではなく、人間は生活レベルを下げることには非常に大きな抵抗を感じる。

しかし私の提唱している海外のノマド生活では、その抵抗はゼロに近い。

定期的にトレーニングとして減額シフトを行い、経験値を高めていく。
こういった経験値が、いざというときの減額シフトをスムーズにするのだと考えている。