バンコク・日本人の海外拠点としての魅力
タイの首都バンコクは私の海外での拠点だが、15年間の日本・海外リピートステイを通じて、これほど住み良い街は他にない。
東南アジア最大都市の1つであり、日本人向け生活インフラが整っているという点では世界一と言って良いだろう。
外務省の都市別海外在留邦人調査によれば、ロサンゼルスの60,000人に次いでバンコクは50,000人の日本人がいるという。
仏教やお米の文化だけではなく、日本との時差や温暖(?)の気候を考えると、私の中ではダントツの世界一となる。
そのバンコクの中でも、いろいろなエリアがある。
何しろ、世界有数の観光立国の国であり、バンコクの年間観光客到着数は世界第7位(12,000,000人)と言われている。
だから中心地と言われるサイアムやアソークのあたりは観光客で溢れている。
ノマド生活スタイルへの移行と経験
コロナの前に2年ほど、BTSトンロー駅から徒歩5分ほどのコンドミニアムに住んだことがある。
この時はアソークに民泊ホテルを経営していたので、通勤に近い形を目指そうと思って賃貸契約を結んでいた。


この頃は、月の半分を日本で、半分を海外で過ごす生活パターンで、毎月行ったり来たりしていた。
35平米のスタジオタイプで、プールやフィットネスジムがついて、BTSの駅まで送迎車がある典型的な外国人向けコンドミニアムだった。
賃料は22,000バーツ(当時のレートで75,000円程度)だった。
この金額であれば、格安と言って良いが、今のレートで考えると100,000円以上となるので、少し二の足を踏む。
さらに、コロナの後は3ヶ月ごとに往復するパターンに変更したので、日本にいる間の空き家賃が無駄なので、1カ所に賃貸で1カ所に定住するのではなく、いろいろなホテルやコンドミニアムを泊まり歩くノマド生活に変更した。
そうすると、決まった場所ではなく、いろいろなところに住めるので、経験値も上がるし、とにかく毎日が楽しい。
バンコク市内での拠点選定とこだわり
今まで2週間以上過ごした場所は住んだ場所はバンコク市内でも六箇所になり、今でもいろいろな場所を探し回っている。
今拠点にしているのはプロンポンのソイ39という通りにあるコンドミニアムだ。
プールや那須事務のある高層コンドミニアムではなく、7階建ての小規模サービスアパートメントで、エアビーアンドビーで見つけたものだ。
いろいろなところに住んでみるのは楽しいもので、単にコスパの高いリーズナブルな場所を探すというだけではなく、「各地を渡り歩くノマド生活者」と自分を表現してみたり、ときには「足跡を点々とする逃亡者」というような小説の主人公になったつもりになることもある。
私の海外のノマド生活では、住む場所にもいろいろな条件やリクエストがあるのだが、バンコク市内でのロケーションに関する選定基準は下記の通りだ。
1、居酒屋、韓国レストラン、中華料理店のうち2つ以上が徒歩圏にある。
2、スーパーが徒歩圏にある
3、地下鉄かBTS(高架鉄道)の駅が徒歩圏にある
この他、電子レンジと冷凍冷蔵庫が利用できる事は必須の条件だ。
部屋の広さや間取りにはあまりこだわりがなく、今住んでいる60平米位の広々としたコンドミニアムに住むこともあるし、2段ベッドの1室だけのゲストハウスに住むこともある。
プロンポンの日本的生活と物価高の現実
プロンポンの1番の売りは圧倒的な日本人向けインフラの充実だ。
その最たるものは富士スーパーで、今私の住んでいるサービスアパートメントは、1号店と2号店、4号店まで徒歩圏だ。
隣の駅のアソークから、このプロンポン、そして反対隣のトンロー、エカマイあたりまでの一帯が日本人が多く住むエリアで、それに合わせて高級寿司店や焼肉・天ぷら、日本人向け高級カラオケなど、ありとあらゆるインフラが整っている。
その分、物価はやや高く、富士スーパーと地元のスーパー(ビッグシーやロータス)の食料品の価格は20%ほど高い。
誰でもそうだと思うが、海外で生活していると、日本的生活がたまらなく恋しくなることがある。
例えば、昨日の夜、コンドミニアムのすぐ近くにあるマンガ喫茶に行って、ニラレバ定食を食べたのだが、この瞬間は至福の時と言って良い。
だからといって、毎日そんな生活をしていたら意味がないので、「週に1回位の至福の時」という位置づけにしている。
その他、日本を感じるのは、カレーや味噌ラーメンを食べた時などだが、残念ながら最近の物価高・円安で、安さは全くなくなった。
安くないどころか、居酒屋などでも完全に日本よりも高くなり、変な話だが「居酒屋に行くのが週に1回のご褒美」のようになってしまった。
しかし、これは過去15年間、ずっと経験してきたことで、その変化に合わせて柔軟に、ライフスタイルを変えられるのが、ノマド生活者の生きがいであり、宿命なのだ。

