■暴落の本質
長期の資産形成においては、周期的な株価の急落や暴落を経験しなくてはならない。
これは、どんなに合理的なポートフォリオを組んでも、どんなに最先端の戦略を取り入れたとしても、誰も避けることのできない株式市場、あるいは資本主義の宿命だ。
暴落や株価の下落が起こると、必ず「○○ヘッジファンドが大儲け」、「○○グループは空売りで史上最大の利益」などの情報が飛び交う。
しかし、これは株価の下落で利益を出す「売り専門」のファンドが久々に勝利を得たということであり、これらの勢力が常に利益を得ているわけではない。
■長期投資戦略の重要性
FIREを実現するため、あるいはFIREを実現した後のセミリタイア生活においても、株式投資は継続しなくてはならない。
私たちの株式投資は専門的な戦略ではなく、基本的には長期にわたって成長株をドルコスト平均法で淡々と買い続けていく戦略となる。
その後、ある年齢に達したら、それらの成長株投資を配当株に少しずつ転換していくという戦略が合理的だ。
この「ある年齢」というのが、セミリタイアあるいはリタイア年齢ということになる。
したがって、株式投資は一生続けるくらいの長期戦略となるので、その間に何回も暴落や急落を経験するか分からない。
過去を振り返ってみれば、あるいは株式チャートをさかのぼってみれば、過去にも何回もの暴落があったことがわかる。
しかし、それは後になってからわかるものであり、日々の相場の動きで「今が大暴落なのか?」、「この暴落はいつまで続くのだろうか?」ということは全くわからない。
■暴落時の投資家心理
始まりも終わりもわからなければ、ほとんどの人が怖くなって逃げ出してしまう。
そうやって暴落から逃げ出した人は、暴落が終わり、また右肩上がりの上昇相場に戻ったときに「売らなければよかった」と地団駄を踏むのだ。
これは人間の欲望や恐怖感など、本質的な部分に根ざした行動や感情なので仕方がないことだが、資産形成を成功させるためには「暴落では売らないこと」が絶対条件となる。

したがって、暴落の始まりも終わりも予測できないのであれば、「常に暴落の可能性がある」「暴落は過去最大になる」「この下落は永遠に続く」と考える方が合理的だ。
これほどの「先の見えない状況」や「投資を続ければ続けるほど損をする」ような状況でも、淡々とドルコスト平均法の積立投資を続けるには、よほどの強い気持ちがなければできない。
しかし、FIREを早期に達成するためには、この「鋼のメンタル」を持たなければならない。
「暴落はいつ始まるのか?」
「今の相場が暴落なのか?」
「暴落だとすれば、いつ下げ止まるのか?」
これらの疑問は誰にも答えがわからない。
そうであれば、「今回の暴落はこれまで経験したことのないような過去最大の暴落になるだろう」と思っていたほうが合理的なのだ。

