■低予算海外生活の本質
私がこのブログで「低予算の海外セミリタイア生活」を提唱しているのは、単に「安く暮らしてラクをしよう」という話ではない。
今の円安やインフレがこのまま続いたとしたら、5年後、10年後の日本は一体どうなるのだろうという危機感があるからだ。
■変化する観光客層
成田空港から出国する日本人の数が、コロナ前(2019年)と比べて2分の1に減少したという。
これはバンコク市内で暮らしていると明確に実感できる。
かつての夜の盛り場や歓楽街での日本人比率が激減し、代わりに中国と韓国からの観光客が増加している。
■10年間の通貨価値の変化
私がバンコクを初めて訪れた2014年から10年で、間違いなく円の価値は半分に減少した。
円安の影響が50%、現地の物価上昇が3から4割という状況だ。
両替所での体験が、この変化を最も実感させる。
初めて訪れた頃は5万円を両替すると15000バーツと何枚かのお札が戻ってきた。
当時の為替レートは1バーツ3円~3.3円だったから、500~1000バーツの「小銭」が残ることが多かった。
15000バーツはきちんと畳んで財布に入れ、残りの紙幣はポケットに入れて「なんとなく得した」気分だった。
しかし今は1バーツ4.5円以上まで円安が進み、5万円を両替しても1000バーツ札10枚と何枚かのお札が戻ってくるだけだ。
渡された紙幣の厚み(薄さ)を肌で感じて、円安と日本の国力の衰えを実感する瞬間だ。

■現実を見据えた対策の必要性
日本国内では「アメリカやヨーロッパは物価が高くて大変みたいだね」と呑気なことを言う人もいる。
しかし、ラーメン一杯3000円、大衆レストランのステーキが1人1万円という価格は、それを普通に食べられる収入がある人々が存在することを示している。
日本国内でインフレが進み、金利が上昇し始めたら、住宅ローン破産や企業倒産が続出する可能性が高い。
1990年代後半の経済恐慌の再来すら考えられる。
そうなったとき、円だけを持っていることの危うさを理解しておく必要がある。
■外貨保有の重要性
円の価値は10年で半分になったので、10年後に4分の1にならないという保証はない。
外貨預金や海外株式の積立投資を始める人は多いが、多くが途中で諦めてしまう。
それは外貨の価値を実感していないからだ。
実際に外貨を使い、その強さを体感することが、生活防衛・資産防衛の第一歩となるのだ。

