FIRE始めるなら55歳がベスト説

【第1章:FIREと年齢の関係】

少し前に「42歳未満でFIREを始めるのは早すぎる」と書いたが、では「何歳までなら遅すぎるか?」と言えば、「65歳までなら遅すぎることはない」と考えている。

一般的なイメージでは65歳が定年で、その後はリタイア生活と思うかもしれないが、総務省の労働力調査では65歳から70歳での就労率は6割近くになっている。

この中には、私のように「生涯現役・好きな仕事を好きなだけ」というライフスタイルを実践している人も含まれているが、中には「生活のためにイヤな仕事を我慢している」人も多いだろう。

FIREの定義は「経済的な自立と、イヤな仕事からの離別」だから、「42歳以降であればできるだけ早く始めるのが望ましいが、65歳までなら遅いことはない」という結論になる。

【第2章:55歳という転換点】

もう一つの指標として、私は「男性の場合、55歳の立ち位置が人生を決める」と考えている。

会社勤めであれ自営業者であれ、55歳の時点での社会的なステータスや収入、ビジネスモデルなどが1つの到達点で、その後の人生では、それらが大きく変化することはないだろうという考えだ。

たいしたエビデンスはないのだが、昭和の時代には公務員の定年は55歳であり、それが60歳、65歳と延長されてきた。
霞ヶ関の官僚の世界では、この年齢までに必要なポストにつけなければ、その先の出世はほとんどないと言われている。

また上場企業などの人事を見ていても、50代前半でトップに着くケースが多く、概ね50代半ばが1つの到達点と言って良いだろう。

私の人生7年刻み哲学では、56歳からの7年間は人生第10期にあたり、「進む時」と定義している。

だからサイドFIREとか早期のセミリタイアを開始するには56歳が最も適した年齢かもしれない。
人生100年時代としても、折り返し地点を過ぎているし、まだ若くもないが年寄りでもない。

【第3章:体力の衰えと現実的な計画】

もっと大事なことは「55歳前後は体力の衰えを実感している年齢」ということだ。

42歳未満でのFIREが早すぎるというのは、経験不足で、その後の50年以上のリタイア生活を送るには物足りないというのが根拠だ。

それと同じように、40代もしくは50代前半でのFIREスタートは、もしかすると「少し無理をしてしまう」可能性がある。

なぜかと言えば、若者ではないが、まだ病気や怪我の経験が少なく、自分の体力や気力には相当自信に溢れているから、生活設計でも無理のある計画になる可能性があるからだ。

生活の拠点選びでも、医療インフラの度合いは低くなりがちかもしれない。
また、食生活などでも「日本人向けスーパーなんかいらない」と考えてしまうかもしれない。

【第4章:持続可能なFIREライフ】

50代半ばを過ぎると誰でも体力の衰えや気力の衰えを自覚するから、「具合が悪くなったときの病院はどうするか?」、「日本食や日本の食材はどうしたら良いか?」なども、生活の拠点選びの重要な要素となるはずだ。

FIRE生活は長期に及ぶものなので、なんといっても安定的な持続が大事だ。

FIRE版SDGsのようなもので、経済状況や世の中の変化だけではなく、自分自身の変化に対する対処やコントロールが重要になる。

そのためには、ある程度体力の衰えや「自分の弱さ」の自覚が済んだ50代半ばが最もFIREスタートには適した年齢なのかもしれない。