インフレと円安から資産を守る投資戦略

■経済変動とFIREへの影響

インフレと円安は、同じ現象として捉えることもできれば、全く別のものと捉えることもできる。

平成の30年間はデフレと円高が続いてきたが、多くの人にとっては、それらの因果関係はあまり実感がわかなかったかもしれない。

ごく一般的に言えば、輸出と輸入の比率がその国の通貨に大きな影響を与える。

FIREを実践する上でも、このインフレや円安について対策を立てなければ、大きなリスクに直面する可能性がある。

■インフレと資産運用のリスク

仮に3000万円を運用し、その年間収益が7%あったとしても、インフレ率が1%を超えれば、実質的な収益は6%程度に目減りしてしまう。
インフレ率がさらに上がれば、その影響はより顕著になる。

例えば、ある国では年率40%を超える猛烈なインフレが起きたこともあるし、ある時期には1ドル120円から150円まで一気に円安が進むこともあった。

これらの変動は予測が難しいため、資産運用や将来設計においてインフレへのリスクヘッジを欠かすことはできない。

単にお金を貯めるだけでFIREを達成することは、インフレや為替リスクの怖さをしれば不可能ということは誰でもわかる。

「いざとなれば政府が助けてくれる」と考える人もいるかもしれないが、それは過信である。

変化は予測不能であり、特にリタイア後の生活においては、自分で情報収集を行い、資産運用や支出の戦略を整備しておくことが重要である。

■データとAIを活用した投資判断

たとえ誰もが「円安になるだろう」と予測していたとしても、必ずしもその通りになるとは限らない。

逆に円高に転じた場合にどうするか、その対策も考えておく必要があるので、自分なりにデータや資料を分析し、冷静な予測を立てることが重要だ。

以前であれば、こうした資料の整理やデータ収集は個人にとって非常に難しいことだったが、現在ではAIを活用したサービスが普及しており、これらの分析が個人でも可能になっている。

PerplexityのようなAIサービスや、資料収集を効率化するアプリを活用すれば、専門家レベルの資料分析も手軽に行える時代となった。

例えば、ドル建て資産を保有している場合、円安が進めば、円建ての評価額は上昇する。

ナスダックやニューヨークダウが下落しても、円安によってドル建て資産の価値が上がることがあるため、結果的に嬉しくなることもあるだろう。

しかし、感情に左右されてはいけない。

たとえば「円安が進めば嬉しい」といった感情を持つことが資産運用の判断に影響を与えてしまうと、結果的に損失を招く可能性があることを忘れてならない。