東南アジア移住の真実と生活費

なぜ東南アジアなのか

セミリタイア生活の拠点として東南アジアを選ぶ理由は、単純に「物価が安い」からではない。

もちろんコストのメリットは重要な要素だが、それ以上に東南アジアには40代以上のセミリタイア生活に適した複合的な魅力がある。

まず地理的な優位性を考えてみよう。
日本から東南アジア主要都市までは3-7時間程度のフライトで到着でき、時差も1-3時間程度で、日本のクライアントとのビジネスにも支障が少ない。
欧米への移住と比較すると、この「近さ」は圧倒的なアドバンテージだ。

気候面でも理想的で、熱帯・亜熱帯の東南アジアは年間を通じて温暖で、日本の厳しい冬を避けることができる。
また日本の夏の猛暑時期は東南アジアの雨季と重なるが、サンダル履きや半袖でどこでも行けるので、日本よりもずっと快適だ。

この季節移住戦略で一年中快適な気候で過ごすことが可能になる。

経済成長の潜在力も見逃せない要因だ。ASEAN諸国は今後10-20年間で大きな成長が期待されており、不動産価格や物価の上昇はあるものの、それを上回る利便性の向上やインフラ整備が進んでいる。
成長する地域に身を置くことで、様々な機会に触れることができる。

言語環境も重要なポイントだで、多くの東南アジア諸国では英語が通じるため、現地語を完全にマスターしなくても日常生活に支障がない。

一方で、中国語、マレー語、タイ語など、新しい言語に挑戦する機会もある。
この多言語環境は脳の活性化にも効果的だ。

食文化の魅力も大きい。東南アジア料理は日本人の口に合いやすく、しかも安価で栄養価が高い。
屋台文化が発達しているため、一食200-500円程度で満足度の高い食事を楽しめる。
これは健康面でも経済面でも大きなメリットだ。

生活費3分の1の現実

「東南アジアなら生活費が3分の1」という話は本当なのか。
私の実体験を基に、具体的な数字で検証してみよう。

住居費から見てみると、バンコクの中心部でも月5万円程度で十分な広さと設備のコンドミニアムを借りることができる。
同等の物件を東京で借りる場合、14-20万円は必要だろう。

ベトナム最大の都市ホーチミンやカンボジアの首都プノンペンなら、さらに安く月3-4万円でも良い物件が見つかる。

食費についても劇的な違いがあり、現地の食事中心なら月2万円以下で十分だ。

たまに日本食を混ぜても月3-4万円程度。日本で同等の食生活を送れば月7-12万円はかかるだろう。
重要なのは、安いだけでなく美味しく、栄養バランスも良いことだ。

交通費も大幅に削減できる。バンコクのBTSやMRTは初乗り50円程度、タクシーも初乗り100円程度だ。Grabなどの配車アプリを使えば、安全で便利な移動が可能だ。車を所有する必要がないため、駐車場代、保険料、税金なども不要になる。

通信費も日本より安い。高速インターネットが月2000-3000円程度、携帯電話も月1000-2000円程度で十分な容量のプランが利用できる。むしろ通信速度や安定性は日本以上の場合も多い。

その他、映画は500円程度、マッサージは1時間1000円程度、高級スパでも3000-5000円程度で楽しめる。日本では贅沢品であるマッサージが東南アジアでは日常的に利用できる。

総合すると、日本で月25万円の生活が、東南アジアでは月7-10万円で同等以上のレベルを実現できる。
これが「3分の1」の根拠だ。