42歳からのセミリタイア戦略

人生七年刻み哲学と42歳からのセミリタイア

何歳からセミリタイアが可能かと聞かれれば、「42歳以降であれば何歳からでも可能」と答えることにしている。

私の人生七年刻み哲学では、満42歳からの7年間は人生第7期となる。

七年刻み哲学では標準人生は84年なので、ちょうど人生の折り返しとなる。

折り返しだからリタイアしても良いという意味ではなく、残りの人生から逆算しての話なのだ。

どういうことかと言うと、人生100年時代という言葉が日に日に現実味を増してくる中で、セミリタイアとかFIREを始めた日から100歳まで残り日数をどう生きるかという問題になる。

例えば42歳でFIREを達成したとしよう。

残り人生は58年であり、どんなにAIが進歩しても、これだけ長い期間の将来予測は非常に難しい。

だから私の考えでは、完全リタイアとか完全FIREはあり得ず、常に現役でいながらセミリタイア生活を続けていくという考え方に行き着いた。

私のセミリタイア経験と現実

私自身がセミリタイアを開始したのが、2013年で私は48歳だった。

その頃は全く考えもしなかったが、人生100年と考えると52年間の生活設計を考えなければならなかったのだ。

そんなことを考えもしなかったし、今でも考えていない。

資産を取り崩して生きているわけではなく、普通に働いて、その稼ぎで生活をしている。

ただフルタイムの勤務ではなく、今では週3日から4日、1日3時間だけは「労働」を行い、その他は、自分のライフワークを行っている。

ベストセラーのセミリタイア主義の著者四角大輔さんの言葉を借りれば「ライ『ス』ワーク(労働)が週に4日で1日3時間、その他の時間は自分の好きなことに打ち込むライフワークだ。

だからセミリタイアとかセミFIREは、私の考えでは何歳からでも始めることができる。

42歳未満の経験値不足という問題

しかし、42歳未満では経験値不足が問題になると考えている。

41歳と42歳で大きな違いがあるわけではないが、私の哲学では42歳未満は経験値不足、42歳以降は「最小限の人生経験がある」と考えている。

経験値不足で何が起こるかというと、生活面での挫折だ。

挫折というのは壁にぶつかるとか、絶望するというような意味ではなく、様々な誘惑や「やってはいけないことに手を出してしまう」という過ちを犯す可能性が高いということだ。

これは千差万別なので、42歳を過ぎたから安心ということではないのだが、要は「そこそこ人生経験がなければ、働きながらのセミFIRE、あるいは副収入のあるセミリタイアでも、何十年単位でその生活を続けていくためには、それなりの人生経験が必要だ」ということを言いたいのだ。

海外低予算セミリタイア生活の実際

私の提唱している海外低予算セミリタイア生活の基本は、日本の大卒初任給の2分の1の生活費で暮らすスタイルだ。

これはシングルライフの場合なので、夫婦2人の場合であればもう少し大きい金額となるが、その場合でも2倍までは必要ない。

海外生活で最もコストがかかるのは住居費だから、それをシェアできるわけなので、感覚的には夫婦2人でも75%位を見れば良いと思う。

ゲストハウスなら1日1800円

例えば私が暮らしているバンコク中心部のゲストハウスの場合は、1人400バーツ(1800円)ほどで快適で清潔な暮らしが可能だ。

2人であれば800バーツ(3600円)かかることになるが、1日800バーツ出すのであれば、夫婦2人でベッド2つの快適なホテルを借りることができる。

快適といっても、Agodaのレビューでは星が3つ位で、決して「豪華なホテル暮らし」というわけではないが、海外セミリタイア生活には十分なレベルだ。

この大卒初任給の2分の1という金額は、最低生活固定費(四角大輔さんの言葉ではミニマルライフコスト)であり、これ以上の収入があれば、その分だけ「イイ生活」が可能となる。

だから経験値以外には、あまり年齢は関係ないと考えている。