FIRE達成の落とし穴!4%ルールの真実とは

FIREを目指す人々と4%ルールの魅力

ネットで「FIRE+いくら?」などのキーワードで検索すると、必ず出てくるのが4%ルールという「謎の決まり文句」だ。

FIREを目指す人には定番の議論のようで、年間の支出の25倍の貯蓄があれば、元本を取り崩すことなくFIREできるという理論だ。

元本を取り崩すことがないので、30歳でも40歳でもFIREが可能で、その4%の収益は永久に保障されているという理論だ。

この理屈を真に受けて、多くの人が次に探し始めるのは「高配当株」であり、それに合わせて膨大な広告を見続けることになる。

インフレがFIRE理論に与える影響

経済の根本原則である「金利や配当はお金の減価償却費」という考え方を忘れてはならない。

簡単に言えば、インフレが進めば、お金の価値は減少していくので、利息はそれを補う「減価を償却」するものという理論だ。

例えば、4%のインフレが進んだ場合、10年間で物価は1.5倍になる。

300円で100円のものが3個買えたのに、2個しか買えなくなるから、元本は実質的に35%減少する。

額面自体は変わらないが、物価が上昇するため、購入できるものが減るのだ。

配当や利子を消費してしまったら、元本の価値を保つことはできず、結果として元本が複利で減っていくことになってしまう。

高配当株のリスクと現実

配当利回りが常にインフレ率を上回っているとは限らない。
2024年の日本の例では、賃上げアップで給与の額面は増えたものの、インフレ率がそれを上回り、購買力が下がり続けている。

例えば、月の生活費を25万円と仮定し、それを維持するために4%の利子・配当収入を得ているとする。

しかし、10年後にはインフレで生活費が増加し、元本が増えていない場合、必要な収益に追いつかなくなる。

高配当株や配当型ETFが常に物価上昇率以上の値上がりと配当を同時に実現しなければ、FIRE4%理論は成立しない。

未来を見据えた堅実な資産運用の必要性

10年後のことを誰も予測できない以上、インフレを考慮した堅実な資産運用計画を立てることが重要だ。

高配当株やETFに依存する4%理論を信じるのではなく、現実的なシナリオとリスク管理を念頭に置くべきだ。