小資本でも大企業と競える理由
大企業の強みは、豊富な資金とリソースだった。
しかし、AI時代においては「規模の経済」よりも「速度の経済」が重要になっている。
小回りの利く個人事業主の方が、むしろ有利な場面が多い。
実例として、企業研修の営業活動を挙げよう。
大手研修会社は、画一的な提案資料を数十社に送付する。
個別カスタマイズは時間とコストがかかるため、基本的には標準パッケージの提案だ。
私のアプローチは全く違う。 まず、提案先企業のウェブサイトを詳しく調査。
事業内容、従業員数、最近のニュースなどを収集してChatGPTで分析。
「この会社が直面している課題」「求めている研修内容」を推定する。

次に、その企業専用の提案資料を作成。 一般論ではなく、「御社の営業部門が抱える具体的課題を解決する研修プログラム」として提案する。
資料作成時間は3時間程度だが、受注率は70%を超えている。
大手研修会社の受注率は10-15%程度だ。 なぜ個人の私の方が高いのか。
答えは「一人ひとりに最適化されたアプローチ」にある。
相手の立場に立って、具体的な価値を提示している。
これが大企業には真似できない強みだ。
地理的制約を強みに変える戦略
海外在住は、従来はビジネス上の制約と考えられていた。
しかし、AI時代においては逆に強みになる。
時差、文化の違い、多言語環境など、すべてが差別化要素となる。
時差の活用から始めよう。 私がタイにいるとき、日本は深夜から早朝。
この時間帯に、翌日の営業活動の準備を行う。
見込み客の企業研究、個別提案資料の作成、フォローメールの準備など、日本のビジネスアワー前にすべて完了させる。
朝一番で個別カスタマイズされた提案が届く営業メールは、インパクトが大きい。
「昨夜、御社のことを調べていたら、興味深い取り組みを発見しました」で始まるメールに、どれだけの企業が関心を示すか。
多言語環境も強力な武器になる。 バンコクには、日系企業の現地法人が数多くある。
日本本社と現地スタッフの間で、コミュニケーションに課題を抱える企業が多い。
そこで、「日タイバイリンガル研修」を企画。
日本人駐在員向けにはタイ語の基礎、タイ人スタッフ向けには日本のビジネスマナーを教える。
この研修は、日本からでは提案できない。 現地の文化を理解し、実際に多言語環境で働いている経験があるからこそ、説得力がある。
