限界効用低減の法則
リーマンショックでもコロナショックでも、
世の中が「お先真っ暗」の状態で全く先の見通しが立たない期間は長くても2~3年だ。
経験上、そういった時には投資の絶好のチャンスでもある。
リスクを恐れず、大暴落を「絶好の投資チャンス」と考えることができれば、長期的にはスマートな配当年金生活が送ることができる。
一攫千金を夢見て大きなリターンを期待するのではなく、
リタイアに必要な必要十分な収入を目指す戦略だ。
インフレ対策と資産形成
リタイア後の必要生活費には個人差があるが、
本当に必要な生活費は月にいくらなのか?
もちろん多いに越したことはないが、
実は経済学の「限界効用逓減の法則」というものがある。
様々な調査から、世帯年収が1500万円(手取り1000万円)を超えると、それ以上はあまり幸福度が上がらないことがわかっている。

これは現役世代を対象とした調査なので、
家計の3大支出である教育、住宅、貯蓄が不要となれば、
実際の生活費はかなり少なくなる。
東南アジアでのセミリタイア生活
家族構成などによっても差は大きいが、
住宅と教育と貯蓄の負担がなくなった
夫婦二人暮らしの家庭を想定してみる。
世帯年収1500万円の世帯の3大支出を各々毎月15万円前後とすると、年間合計は約500万円となり、
手取りから3大支出を差し引くと500万円が残る。
つまり「月に40~45万円程度の消費支出で十分な生活」ができるわけだ。
しかしインフレが進めば40万円が50万円となり、
さらに60万円あってもカツカツとなる。
だから配当年金生活の設計ではインフレ対策が最重要だ。
大卒初任給を指標にする
将来のインフレ率を予測することは難しいので、
インフレに伴って確実に値上がりする指標を基に
生活費を算出する必要がある。
公的年金は物価スライド制だが、
長期のデフレ期間に設計された制度が
本当に機能するか疑問だ。
インフレが進めば「40~45万円で十分な生活」という試算も当てにならず、もっと確実な指標が必要となる。
そこで私が指標としているのは大卒初任給の金額だ。
先ほど算出した40~45万円という十分な生活費は、
2020年時点での大企業の大卒初任給の約2倍にあたる。
もちろん大卒初任給の1.5倍でも良いし、1倍でも良い。
いま以上のインフレが済んだ場合に、
配当収入や利子収入を消費に回していたら、
元本がどんどんと実質的に巡りしていくことになる。
だから常に大卒初任給を基準に、自分の必要生活費を算出することが最も大切なインフレ対策だ。

